薔薇の花園に君を連れていく | ナノ


▼ 自己紹介

「ねぇ、赤司くん。赤司くんは歳はいくつなの?」
「19だよ。大学生。」
「19…じゃあ同い年だね。随分と大人びているから年上かと思った。」
「俺は、名前は高校生くらいかと思っていたよ。」
「本当に?若く見えるって素晴らしいね。」
「ポジティブなのは良い事だと思うよ。」
「…。じゃあ次。赤司くんはどこに住んでいるの?もちろん現実での話ね。」
「東京だ。」
「お、一緒。大学は?」
「東恭大学。」
「東大…っ!赤司くん頭良いんだね。ちなみに高校は?」
「高校の時は京都にいたんだ。洛山高校。」
「洛山…!超名門校じゃないですか。じゃあ中学は帝光だったりして。」
「良く分かったね。」
「…。赤司くんって、すごい人だったんだね。」
「人は学力じゃ無いよ。」
「そう、ですよねー。」
「…。」
「…。」
「うーん。中々話が弾まないね。」
「俺は元々友人と長く話をするタイプでは無いから。名前が望むなら無理矢理盛り上げる事も出来るが。」
「ううん。無理してお話しても楽しくないし、仲も深まらないと思う。それに最初は皆こんなもんだよね。」
「無理しなくても、俺を殺せばすぐにでも戻れるのに。手の震えはとっくに治まっているだろう。」
「私、多分赤司くんが考えている以上にビビりだからまだ無理。」
「ふ…そうか。」
「私以外にはいないの?怖くて殺せないっていう人。」
「いるよ。少数だけどね。それでも、期限が近付けば皆俺を殺して現実世界に帰っていく。君も、手が震えるのなんてきっと最初のうちだけだよ。」
「…そうかな。」
「早く、殺せるといいね。」
「うん。そう、だね。」

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