薔薇の花園に君を連れていく | ナノ


▼ 休日の過ごし方

「赤司くん、休日の過ごし方を教えて。」
「休日か。中学高校の頃はずっと部活で忙しかったな。」
「部活ね、なるほど。大学に入ってからは?」
「…何をしていたんだろうね。最近の事の筈なのにあまり覚えていないんだ。何もしていなかったのかもしれない。」
「そ、そっか。私は休日楽しんでたよ!友達とカラオケに行ったり、合コンの数合わせに付き合ったり、スイーツバイキングで食べすぎたり!」
「ふ、それは楽しそうだ。」
「楽しいよ!休日楽しいよ!あ、そうだ今度どこか行こうよ。赤司くんカラオケには行った事ある?」
「黄瀬に一度連れて行かれたことはあるな。」
「黄瀬くん?仲良かった子?」
「そう。黄瀬以外ほとんど歌っていなかったから、楽しんだとは言い難いが。」
「そっか。でも楽しかったんだね。そんな顔してる。」
「ああ…、そうだね。」
「楽しい事なんてこれからも沢山あるよ、きっと。合コンなんて行った日には、きっと赤司くんの独壇場になっちゃうね。」
「合コンか…。大学の付き合いで一度言った事があるが、酷いところだったな。男性も女性も、品の欠片も無い。」
「あー、確かに赤司くんには合コンは似合わないかも。赤司くんってチャラチャラした感じじゃないし。」
「名前はどうだったんだ?男性から声をかけられるような事もあったんだろう。」
「私?私も友達に誘われた時にしか行かないけれど、私ったらもうモテモテですよ。引っ張りだこですよ。」
「彼氏がいるんだ。」
「い…いるよ?」
「ふふ。」
「笑った!ひどい!どうせ彼氏はいないもん。でもモテるのは本当だし!」
「そこは否定してないよ。」
「そ…!や、やっぱり否定していいや。なんかただのナルシストみたいになっちゃったし。それよりスイーツバイキングの話をしよう!食べ放題だし色々な種類のデザートがあるし、最近はご飯も美味しいんだよ。赤司くんもどう?」
「そうか。なら、是非今度連れて行ってくれ。」
「うん、一緒に行こう!」

[ back ]