薔薇の花園に君を連れていく | ナノ


▼ 好きな食べ物、嫌いな食べ物

「赤司くん、好きな食べ物について教えて。」
「湯豆腐。」
「ん?湯豆腐…が、好きなの?」
「ああ。ヘルシーだし、野菜も取れるし、特に冬に食べる湯豆腐は良い。」
「珍しいね。赤司くんって本当はいくつ?」
「…実は俺、不老不死なんだ。」
「赤司くんの冗談!?てか実際あり得そうなんですけどそれ。」
「ある訳ないだろう。名前は好きな食べ物は何かあるのかい?」
「あるよ。私は甘い物が好き。クッキーとかケーキとか。」
「女子大生らしいね。」
「年相応でしょ?19歳の男の子なら普通マジバーガーとかが好きじゃない?」
「ああ、マジバーガーは好きだよ。」
「嘘だぁ。赤司くんってマジバーガー食べた事なさそう。」
「そんな事ないよ。中学の時に、部活の皆でよく寄ったんだ。高校の頃はすき松屋で牛丼を食べたこともあった。懐かしいな。」
「赤司くんの口には合わなかったんじゃない?」
「まあ、栄養的にはあまり好ましくなかったが、それでも美味しかったよ。家で食べるよりずっと味がした。」
「赤司くん…楽しかったんだね、友達とお食事するの。」
「ん、そうだね。騒がしくて統率を取るのには苦労したけれど。」
「ふふ。あ、じゃあ嫌いな食べ物はある?」
「海藻類。出されたら食べるが、好んで食べたいとは思わない。」
「へえ、海藻類…わかめとかかな。なんか意外だね。」
「そうかな。…なんだか、食事の話をしたら久しぶりに美味しいものが食べたくなってきた。」
「赤司くんはここにいる間、ご飯はどうしてるの?」
「基本的には売店だが、飽きたら簡単なものを作っているよ。けれど、凝った料理は最近食べていないから。」
「じゃあ今度一緒に作ろうよ。それで一緒に食べよう。調理実習みたいできっと楽しいよ。」
「ふふ、調理実習か。それは楽しそうだ。」

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