「ナマエちゃんっっ!!!!」
「鈴ちゃんっっ!!!!」
目の前で繰り広げられる茶番にもう何度目かも忘れてしまった溜息を吐く。
同じタイミングで俺の隣に腰掛ける恋も息を吐き出した。
「久し振りだねナマエちゃん!また可愛くなったんじゃない?」
歯の浮くような台詞に鳥肌が立つ。
おい鈴、お前一体どこでそんな言葉覚えて来たんだ。また蒼空の仕業か。
「そんなこと無いよ!鈴ちゃんこそまた一段と可愛くなっちゃって!」
嬉しそうに笑う恋の相棒ナマエ。あいつも同じくらいキザな台詞を口にした。
よく恥ずかし気もなく言えるなあいつら。
互いの言葉にきゃっきゃと喜ぶ鈴たちは本当に嬉しそうで、毒気を抜かれた。
隣に居る恋と顔を合わせて苦笑する。お前も大変だな。お前もな。そんな何でもない会話にも気持ちが弾む。
俺らしくない。そう思ったけれど、はしゃぐあいつらを見ているとどうでも良くなった。
「楽しそうだなナマエたち」
「…ああ」
恋のどこか嬉しそうな声にちらりと横顔を盗み見ると、どこまでも優しい瞳で鈴たちを見ていた。
「幸せそうだな、あいつら」
「…おう」
今度は俺が鈴たちを見て言う。俺も今、さっきの恋と同じ瞳であいつらを見ているのだろうか。知らず知らずのうちに口元が緩んで唇は弧を描いていた。
そんな俺を見た恋もまた、幸せそうに笑った。
りゆうは要らない
「ね、ナマエちゃん」
「ん?」
「零と恋くん、幸せそうだね」
「…ふふ、そうだね!」
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この度一万ヒット迎えた野良猫日記の野良猫さまよりフリリクを頂きました…!
拙宅と野良猫さま宅のお子さんと共演してもらいましたぁぁぁ…!嬉しい!
野良猫さまの書かれる文章はとてもほのぼのと和やかなので、読んでるこちらも和やかな気持ちになれます(*^^*)
鈴ちゃんとハルの掛け合いとか恋と零くんの会話とか本当に素敵…!にまにまが止まらん…!
私も野良ちゃんのこと好きよ!
素敵な文をありがとうございました。
一万ヒットおめでとうございます。これからも恋煩いと楽と仲良くしてくださると幸いです(*^^*)