【※】フリッピー視点
【※】分裂してる
【※】設定がゴチャゴチャしてる

















目の前の惨劇を見て、嗚呼、アイツはもう本当に駄目だな、とため息をついた。
と、同時にアイツが今この場にいないという安心感にも包まれる。
アイツは何を思って、何を考えて、こんなことをするのだろう。
考え抜いた結果、それは自分に原因があると気付いた。
「俺のせい、か…」
実際俺自身は何もしていないのだが、責任感を感じないかといえば、それは嘘になる。
俺がなんとかしなければ。
無理な話だ…。
「かく、せ、い」
無意識に名前を呼んでいた。
それは自分自身なのだが、俺ではないという願望に似た認識が自分にある限り
アイツは俺から逃げて行ってしまうし、
俺の命、アイツにとっての自分自身の命を狙い続けるだろう。
「…呼んだ?」
俺の声。俺だけど、俺でない俺。
「かくせ…?」
恐怖。
振り向いた俺をアイツは押し倒した。首筋にはナイフが突きつけられる。
「かく…」
「しゃべるな」
有無を言わせない覇気のこもった声で俺の言葉を抑え込む。
「しゃべったら、コロす」
どっち道いつも殺されるじゃないか。
俺はアイツの脅しを無視し、微笑しながら言葉を発する。
「…なんのつもり?」
恐怖がないわけではない。どちらかといえば、
いっそいつものように殺してもらった方が楽な気さえする。
怖い。それでも「俺の責任」という負の感情が俺を後押しする。
「自分殺して、楽しい?」
違う。こんなこと言うつもりではなかった。挑発してどうする。
冷や汗を流す俺の考えとは裏腹にアイツは何故だか、少し泣きそうな顔をした。
それからアイツはナイフをしまい、俺の上からのいた。
俺がわけがわからずに呆けていると、
「俺は、『アイツ』じゃない」
アイツがボソっと言った。
それはとても小さな声で、俺に聞かせるつもりはなかったのかもしれない。
そして、理解する。
俺はアイツの考えている事は分からないけれど、アイツは俺自身だから、
俺がどうアイツのことを見ていたか、分かっていたのかもしれない。
いや、俺も、アイツのことだって分かっていたのに、
認めるのが嫌で、一緒にされるのが嫌で、向き合おうとしないで、、、
「…覚醒」
この場を立ち去ろうとしていたもう一人の俺、覚醒に、声をかける。
「逃げていたのは俺だったんだ」






あんな素直な笑みを浮かべる俺は久しぶりに見たような気がした。












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分身なの?自分でもよく分からずに書いてました。
なんかこう、仲悪い感じだけど、実は覚醒の方は軍人が気になって、
でも軍人の方は荒事ばっかり起こす覚醒が怖くて、
周りが覚醒に向ける怯えた目でみんなに見られたくなくて…
みたいな!で、覚醒さんはイライラするわけです。ボカンバキン。
つまり覚醒さんはツンデレなんだね!(ヤンデレ?
そんなんだったら俺だけが萌える←






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