久しぶりに来た西京駅の構内で、見慣れない張り紙を見つけた。近づいてみてみると、それは西京七夕ラリーというイベントのお知らせだった。
 鞄からメモ帳を取り出し、参加店舗の一覧を書き写す。書き終えると、その紙を鞄にしまい、今度はホワイトボードを取り出した。ホワイトボードに駅員に見せるための文字を書き、駅員が居る出あろう改札口へと向かう。
 改札口に近づくと、一人の駅員が行きかう人々を眺めていた。冬馬がその駅員に近づくと、駅員が「どうかしましたか?」と声をかけてきた。
『七夕ラリーの台紙ください』
 駅員は「少しお待ちください」といい、改札窓口へと入っていく。少し待っていると、駅員が緑色の紙を持って戻ってきた。
「これがラリーの台紙です」
 台紙を受け取り、ホワイトボードの文字を書き換える。
『ありがとうございます』
 駅員がその文字を見たのを確認してから、冬馬は軽く頭を下げる。ホワイトボードと台紙をしまい、ポケットから切符を取り出し改札口を通る。人ごみの少ない所まで来ると、先ほど参加店舗を書き写したメモ帳を取り出した。
 店舗名と住所を確認し、行きやすい場所を選ぶ。一番近いのは、同じ千代田区にある雨読庵だ。だが店に行く前にまず自分の買い物を先にすませよう。
 メモ帳を鞄にしまい駅の出口へと向かった。




西京七夕ラリー判子数:0


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