自分の答え
頭を下げてその場を去り、帰路に向かい学校を出た。
「私、本当に必要なのかな?授業でやった位なのに…。」
「よっ、珠李。」
「ひゃっ…お、お兄ちゃん!?」
頬に缶ジュースを当てたのはジャージ姿の兄だった。
片方にはもう一本缶ジュース。それを手渡され、歩いているとストバスコートのある公園までやってきた。
「ありがと。」
公園のベンチに座るともらった缶ジュースを開けた。
「なんか迷っていたみたいだけど、なんかあったか?」
「……わたし、お兄ちゃんみたいにバスケやっていいのかな?」
「なんだ、バスケ部に入るのか?」
「まだ考え中だけど。私前は帝光中だったから、期待されていたらどうしようって思って。」
「おまえな。学校とかそういうもん関係ないと思うぞ。」
「それはわかってる…けど、」
「まずはやってみろ。おまえだって俺とバスケするって言ってただろ。練習がってら入ってやってみろ!言っただろ、チャレンジだって。」
そう言われ背中をたたかれる。
「じゃあ俺は自分ちに帰るからな。」と言って帰って行った。
「まずはやってみる…か。そうだよね。」
ベンチから立ち上がり、缶ジュースを飲み干す。
そして、私の答えは決まった。
「横山隼菜、私は決めたよ。」
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