烏野とむにゃむにゃしてみた




とある日曜日の12時すぎ。今日も朝から練習にあけくれ、やっとの昼休憩タイム。

そんな中、マネージャー陣が武ちゃんと烏養さんから呼び出されて、とあるミッションを仰せつかりました。





「というわけで、昼寝しよう」
「急にどうしたなまえ」
「裏庭の木の下に呼び出しとか期待してたのにな〜」


私の唐突な発言に、普通につっこむ大地とよくわからない発言をするスガと苦笑いしている旭。そりゃそうだ。


「先生方から、昼休憩くらいちゃんと休ませろとのお達しです」

「え、まじで?」
「これから自主練しようと…」
「俺もサーブ打とうかと…」

「それが禁止なの。午後からまたみっちり練習するんだから、少しくらい休まなきゃだめ」


先生方の台詞のまんまパクリだけど、それ以外に言いようもないから仕方ない。ほんとにこいつらほっといたら10分で飯食ってその後自主練しやがる。


「てか、俺らだけか?」
「んなわけないでしょ。一年のとこはやっちゃん、二年のとこは潔子が行ってる。どっちも適任でしょーが」
「なまえが一、二年とこ行くのめんどかっただけじゃ…ぐふっ」


気づいてはいけない事実を口にしようとしたスガの腹に一発。適任ってのも嘘じゃないからいいの。そして冒頭の台詞に戻る。





「というわけで、昼寝しよう」

「はいはい」
「先生の指示じゃ仕方ないべー」
「皆がそういうなら」


そうしてとりあえず、皆で芝生の上に座った。




「じゃあなまえさんがお昼寝タイムの係を決めまーす。大地目覚ましセット係、スガ子守唄係、旭が腕枕係でいーや」

「待てそれおかしいだろ」
「なんでヒゲが一番いい係なの」
「お、俺でいいの?!」

「ちょっとお前らうるさい。適当に決めただけなんだけど。」


「じゃあ俺が腕枕でいいだろうが!」
「いやいや俺でしょ」
「なまえ今更変更しないよな?」



ガタイのいい男どもがぐいぐいと迫ってくる。なにこれこわい。



「ちょっと落ちつけって子供か!」

「いや無理だろ」
「子供じゃなくて男だからだよ?」
「こればっかりは俺も譲れない」

「わーかったって!じゃあとりあえず旭はそこに胡座かいて座れ!大地とスガはここに寝る!」




言いながらびしびしと地面を指差す。解決策はもう、これしかない。木にもたれながら組まれた旭の脚に頭を乗せて寝転び、両隣りのやつらに手を差し出した。

合点がいったとばかりにそれぞれ手を伸ばし、握られる私の両手。意外とあったくていいじゃないか。




「じゃ、おやすみ」


と言って瞼を伏せた。それぞれから返ってくるおやすみ、の返答。



右隣から柔らかい声で子守唄が聞こえてきて一度目を開けると、優しい顔で笑って口ずさんでるスガ。反対を見れば、空いている手でスマホを弄り、アラームをセットしている大地。さらに上から大きな手が降りてきて、旭に頭を撫でられた。



たまにはこんな時間もいいもんだなと思ってくすっと笑い、また瞼を閉じた。






陽だまりの中で眠ろう

「寝顔かわいすぎだろ」
「寝るの勿体ないよなー」
「…俺、色々やばい」
「「おいヒゲ脚どけろォ!!」」
「お前らほんとうるさい寝ろ」


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