青城とわちゃわちゃしてみた
「なまえちゃんに頼みがあります」 「ガン首揃えてなんですか」
ある日の放課後。いつもなんとなく私と岩泉がいるクラスに集まってきて勉強会という名の座談会を開く、お決まりのメンバー達。
「女の子の気持ちというものを教えてください」
ガタイのいい男達が私の席の前で一列に並び、腰を折った。中々いい光景だと思ってとりあえず写メってみる。
「また誰か振られたの?」 「ボクです」
全員が顔を上げた中で、表情を全く変えずに花巻が手を上げた。
「ほんとあんたら長続きしないよね」 「仰る通りです」 「なので女子の本音的なものを教えてください」
おそらく男だけで話しても解決しなかったんだろうと思い、「学食4日分」と言って相談を受けることにした。
「とりあえず岩泉。少しは甘い言葉を吐いてあげて」 「え、無理だろ」 「女の子を寂しがらせちゃ男の子失格ですよ」 「…努力はする」 「よろしい」
「花巻は少しくらいデートに誘ってあげなさい」 「え〜誘って…」 「ないんでしょ。めんどくさがって」 「なぜわかった」 「女の子は誘われたい生き物なの」 「へいへい」
「松川は全体的に嘘くさい」 「何だそれ身も蓋もないな?」 「女の勘なめちゃだめだよ、松川のお世辞とかはすぐ分かる」 「気をつけます」
「で、及川はとりあえずうざい」 「え?!ちょっと!なんか俺だけひどくない?!」 「なんでもやり過ぎ。鬱陶しい」 「優しいんじゃん!」 「それただの便利な男だから」 「うっ…」
全員が不承不承といった感じで納得したところで、「次は全員に向けて」と切り出す。
「まず、やることやったらすぐ寝るとかダメ」 「え、なにそれ」 「だって眠いじゃん」 「逆になにしろってんだよ」 「ゴムの処理くらいするよ!」
口々に不満を漏らす男達。やばい、ほんとにバカなのかな。
「やったら寝るとかほんと最低。」
と机に頬杖をついたまま答えると、全員が言葉につまった。
「あとはまあ、朝勃ちついでになげやりにすんなとか前戯省略すんなとかまあそれ以外にもいろいろあるんだけど、結局のところはさ、」 「なになに?!」
唯一立ち直りが早かった及川が前のめりに聞いてくる。
「あんたらが長続きしない理由なんて結局ひとつしかないんじゃん?」
「「「「答えはよ」」」」
「私のこと、好きすぎるから」
と、笑ってやつらの顔を見上げると、
「なまえちゃんすごい自信だね!」 「いや自意識過剰だろ」 「お前のそういうとこすごいと思うわ」 「さすがの俺もびっくり」
などと次々に返される。けど「あら、私の勘違いでした?」と言うと、また全員で顔を見合わせて言った。
「恐れ入りました」 「まず私離れをすることだね」 「それは無理じゃね?」 「じゃあ俺ら一生彼女できないじゃんよ」 「なまえと付き合やいいんだろ」 「よし、じゃんけんしよう!」 「おい待てお前らじゃんけんて」
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