彼の体力限りない
彼女の体重がかかってくる背中。器用にバランスを取りながら足を黒尾の背中へと踏み込むなまえ。人ひとりの体重が乗っているのにも関らず、痛くも痒くもない、という強靭な身体の黒尾が息をつく。
「効かねぇ…なまえ軽すぎ」
ハードな部活から帰宅後、全身が疲労に侵されており、自室ベッドの上で寝ころんでいるところへ呼ばれたなまえ。そのまま背中に乗れと言われたのだ。
「やっぱ手で押して」 「はいはい」
言われるがまま背に跨り、小さな手にぐっと力を込め、その硬い筋肉へと押し込む。
「あぁ、いー感じ」
ようやく力が通ったらしく、黒尾が吐息と共に言った。押せば出てくるその吐息と、自身が触れている彼の鍛え上げられた筋肉に、いつしかなまえは魅入られていた。
マッサージというよりただ体を撫で始めたなまえに気付いた黒尾が声をかける。
「おい、ヤリてェのか?」 「え?…きゃあ!」
くるりと体ごと反転し、ぐらついたなまえの腰を両手で支え、自身の腹に彼女を乗せた黒尾。真顔のまま聞いてくる黒尾に、なまえが先程の自分の行為を思い出し赤面する。
「ち、ちが…」 「違わねェだろ。そんなエロい顔しやがって」
にやりと笑った黒尾に肩を引き寄せられ、そのまま彼の上へと倒れ込む。
「きゃ、っやだ、」
この後に及んで抵抗を見せるなまえに加虐心を煽られた黒尾は、その可愛い抵抗をそのままに彼女の背中に手を伸ばす。服の上から片手で彼女のホックを外し、なまえのシャツの裾と下着をまとめて素早く持ち上げた。
「っや!鉄朗!」
するりと首を抜けたシャツと下着をそのまま剥ぎ取る。そして自身の腹筋に力を入れて起き上がると、そのまま彼女を押し倒した。
待って、といいながら暴れるなまえのむき出しになった鎖骨を、誘ったのはお前だろ、とベロリと舐める。ピクリと反応し、細かく息を吐く彼女の口に自身の左手指を充て、「舐めろ」と耳元で囁けば、やっと抵抗を止め、おずおずと熱い舌を絡める従順ななまえ。
にやりと笑った黒尾は、徐々に自身の下半身に集まる熱の感覚に舌なめずりをした。
自身の指を懸命に愛撫するなまえの露わになった胸に反対の手を這わせる。揉むでもなく、いきなり突起をこねると、
「んぅっ、」
と、口端から熱い液を漏らしながら喘ぐなまえ。その潤んだ瞳で黒尾を見上げる。
「は…お前は本当に俺を煽るのがうまいよな」
その言葉にふるふると首を横に振るなまえの頬に口づけ、彼女の耳にくちゅりと舌を挿し入れる。耳への愛撫と、胸の突起をさらに強く弄れば、更に涙を滲ませ乱れるなまえ。
「脚、動いてるぞ」 「ふぅ…っうン、」
否定なのか肯定なのかわからないような彼女の返事。だがそんなことはどうでもいいとばかりに、黒尾は胸を弄っていた手をなまえの下半身へと移す。
短めのスカートを捲り、下着の中へその大きな手を捻じ込むと、左手に感じているなまえの口内と同じ温度で湿る液体。
「ぐっちゃぐちゃじゃねェか」 「ん、ん、っ」
いやいやと目を閉じて首を振る彼女を一瞥し、その茂みを掻き分けて、コリ、と当たる突起を探りあてる。
「ん、!う、っあぁ、やぁ、」
最早指を舐める余裕もなくなったなまえが、隙間からくぐもった嬌声を零した。それを見て口から指を抜き、「口空けてやるから…いい声で鳴けよ」と彼女の耳元で呟く。
「や、あっ!だめ、あぁ、っ」
親指と中指でその敏感な突起をグニっと摘み、人差し指で撫でるように擦る。彼女のここが弱いことを知っている黒尾は、執拗にそこを攻め続けた。
「おい、なまえのココどんどん固くなってんぞ」 「いやぁ、言わないっ、でぇ」 「おら、イきたいならイけよ」
突起を弄る指を親指の腹に変え、あいた指をなまえの中へと捻じ込む。その長い指で彼女の中を掻き回し、突起をぐちゅっと押しつぶした瞬間、
「ーっ、ぅ!んあぁっ、」
なまえは背中を反らし、ひくひくと体ごと痙攣した。
自分の愛撫で乱れ、今なおふるふると体を揺らすなまえに、己の熱も上がる黒尾。彼女の中から指を抜いた彼は、自身も服を脱ぎ去る。
快感からのひと時の解放をされたなまえが半ば朦朧とした意識を持ち上げて彼を見ると、先程まで触れていた彼の強靭な体が露わになり、筋張った筋肉に汗が滲んでいて。あの体にいつも抱かれてるんだと思うと、目が離せなくなる。
そんな彼女に気付いた黒尾はにやりと口角をあげ、
「見惚れてんじゃねえよ」
と言ってなまえの体を反転させ、後背位のままぐっと自身の熱い塊を突き刺す。
「あぁ!あっ、急、すぎ…ぃ」 「待ってた癖に、」
と腰を動かそうとすると、
「やだ…ぁ、待って、ぇ」となまえがそれを制止する。
「…、なまえ…?」 「これ…じゃあ、鉄朗が見えない、よぉ…」
鉄朗を見てたい…、と強請ると
「…可愛いこと、言ってくれる…っ」 「ゃあっ!」
一度ズンと一突きされ、ずるりと大きなモノが中から抜かれた。
「て、つろぉ…?」 「顔が見えないと嫌なんだろ?…上に来な」
上半身を起こして座っている黒尾に振り向き、腰に手が当てられたかと思うと、彼の上へと跨がされる。
なまえが黒尾を見つめた瞬間、ぐいっと腰が引き下げられ、黒尾の熱が今度は下から突き刺っていく。
「うあ、あっ、あっ」
細かく息で喘ぐなまえの腰を大きなその手で固定し、さらに下から強く打ち付ける黒尾。 自身が腰を揺する度に目の前で揺れる彼女の胸に舌を這わせ、口の中で蹂躙する。
快感に震え力が入らなくなっていくなまえの脚は自身を支えきれず、黒尾へと体重を預けるが、そうすると黒尾が更に深く刺さる。
「い、やぁっ、深いぃ…っ」 「っ、…あー、イイ、」
互いに息が上がっていき、快感が背中を駆け上がっていく二人。
「鉄朗、っもうイく、」 「は、もう?ダメだ我慢しろ」 「やだ、むりぃ……んあぁっ、!」 「くっ、…」
びくっと大きく体を波打たせ達したなまえだが、黒尾はその波に耐えた。
「…まだ、だっつーの!」 「や、っ今は、ダメ、ダメ、ぇっ」
達した余韻も冷めていない彼女をガバリと押し倒し、正常位へと持ち込み突き続ける。
「やぁ、っ!やだぁ、おかしくなっちゃ、っあァ!」 「はっ、もっかいぐらいイけんだろ」
目から涙を溢れさせ、黒尾の胸へと手を押しやり、拒否の姿勢を見せるなまえだが、黒尾はその手を片手で絡め取り、それを許さない。
あまりの快感に背を反らすなまえの体を自身の胸で押さえつけ、腰を揺するスピードを速めた。
「も、っお、だめ、またイく…!」 「ん…、っイイぜ。出すぞ…、っ」 「うあ、っあァ、あっ」 「…っ」
体をガクガクと揺らし、再度絶頂へと上り詰めたなまえをぎゅっと抱きしめ、自身の熱も解放する黒尾。
今度は自身の体重をなまえへと預け、彼女の唇へと何度かのキスを落としながら互いの呼吸が整うのを待った。
どんな体力してるんですか (鉄朗、元気なんじゃん…) (は?これもマッサージだろ。性感。) (へんたい!)
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