バーナビーさん家のメイドさん



どうも皆様こんにちは。
バーナビーさん家のハウスキーパーしてます。和希といいます。

男です。


【バーナビーさん家のメイドさん】

僕の1日はバーナビーさんの朝食を作ることから始まります。
バーナビーさんは朝食はあまり召し上がらないので、フルーツヨーグルトやシリアルなど簡単なもの。

今日は内勤らしいので起床時間は7時00分、もうそろそろです。

バーナビーさんの寝室のドアをノックし「バーナビーさん、朝ですよ。起きて下さい」と言う。因みに働き始めて1か月経ちますが、これで起きたことはありません。

「失礼します」

一礼しながらバーナビーさんの寝室に入り、ブライドのリモコンを操作して部屋に太陽光を取り込む。
眩しさに身をよじりバーナビーさんは布団を頭まで被った。

そうバーナビーさんは寝起きが悪い、そんなバーナビーさんを起こすのが僕の一番大変な仕事だ。

「バーナビーさん。朝です。起きる時間です」
「んぅ…」

ベッドの脇に立って言葉を繰り返す。バーナビーさんは聞こえたのか寝返りをうって僕に背中を向けた。
次の段階として体をゆする。布団からはみ出してる頭頂部の金髪がふわふわと揺れる。起きる気配はない。

「遅刻してしまいますよ」

布団を掴み一気に捲る。何も着てない均整の取れた上半身が露になる。肌寒さを感じたのかバーナビーさんは体を丸めてまだ眠ろうとする。

「起きて下さい」

腕を掴み直接揺らす。しかし、全く起きる様子がない。大きく揺らそうと両手を添えようとした時に手首を掴まれ強く引かれた。

「っ!?」
「……おはようございます和希…」
「な…っ起きてるなら起きてると…!」

油断していたためバーナビーさんの上に乗るような形になっている。手は未だに掴まれたままで顔と顔の近さに顔が赤くなるのを感じた。

「和希…なんで僕が用意した制服来てくれないんですか?」
「あんなの着れないです」
「和希の為にオーダーしたのに…」
「僕は男なのでスカートは履きません」

バーナビーさんが用意したのはいわゆるメイド服なるものだ。膝までの長さのデザイン的にはちゃんとしたものだが、なんせ僕は男なのでそんなものは着たくない。

それにしても何時までも上に乗ったままも気まずい。雇い主にのっかかるハウスキーパーはいないので降りようとするが手首を掴まれたままで降りれない。

「あの、手を離して下さい」
「なぜ?」
「退けないじゃないですか」
「退かなくていいですよ」
「何言って…今日仕事があるんですよ」
「休みだったらずっとこのままでもいいんですか?」

クスクスとバーナビーさんは笑って仰向けに体勢を整えて僕は本格的にバーナビーさんに馬乗りになる形になる。
顔と顔は離れたが、この体勢はこんな爽やかな朝に、ましてや男同士でやるものではない。

「絶景ですね」
「さっきから何言ってるんです!…欲求不満なんですか?」

バーナビーさんはシュテルンビルドのKOHで、スキャンダルを避ける為に女性と付き合うのも一苦労なようだ。神経質で潔癖症かと思っていたが、バーナビーさんは意外にもスキンシップが多い。最近に至ってはセクハラといっても仕方ないくらい色々される。

「そう、大変なんですよ。だから…」
「っひ」
「なんとかして下さい」

尻にぐにっと押し付けられたのはバーナビーさんの…その…!

「なっ…!なんで勃って…!」
「朝勃ちです」
「お、押し付けないで下さい!」

バーナビーさんのハンサムな顔から朝勃ちなんて言葉が発せられるなんて…!目眩を起こしそうなる。しかも、バーナビーさんはパンツしか履いてないのでバーナビーさんの温もりがうわああああ!!

「っなんでまたおっきくしてんですか!?」
「いや和希が顔真っ赤で可愛いくて」
「っなあ!?」

変態だうわああああああ!

「と、とりあえずトイレかシャワーへ行ってください」
「え、和希が処理してくれないんですか?」
「するわけないでしょ!セクハラですよ!」

頑張って手を振りほどこうとするが両手どちらとも押さえられびくりともしない。僕は一般人で体格差もあるので当然だけど。

「そんな抵抗しても僕を刺激するだけですって」
「…っ」

そういってバーナビーさんは見たことないような色っぽい顔で笑うといきなり上体を起こして来た。突然のことに対応出来ず固まっていると後頭部に手を回され、次の瞬間にはさっきよりも近い所にバーナビーさんの顔が近付いて唇が触れた。

「んっ」

不意打ちに変な声が出てしまった!
恥ずかしくて両手で口を押さえながらベッドから勢いよく降りる。

「そんな驚かなくても」
「驚きますよ!こんな…!」
「目覚めのキスなんて、絵本にもあることですよ」
「えっ?僕が異常なんですか!?」

そんな馬鹿な!
呆然とする僕を見てまたバーナビーさんはクスクスと笑う。少し嫌味な感じだがハンサムなので様になる。悔しいことだ。

バーナビーさんはやっとベッドから降りて僕に近付いて来た。僕は思わず警戒の為距離を置いた。
しかし、すぐに壁際に追いやられてしまう。

「もしかして、初めてでした?」
「…っ」
「和希?」
「どうせ…女性と付き合うなんて経験ないですよ僕は…っ」

男としてのプライドや色々悲しくて涙が出そうになる。バーナビーさんは女性経験豊富そうだしこういうことをジョークでやれるかもしれないけど僕は違う。
キッと睨むように見上げると、バーナビーさんは驚いた顔して少し困った顔をした。

「今日仕事行きたくなくなっちゃいました」
「えっ?なんで」
「和希泣いた顔可愛いとか犯罪です」
「なっ!?」

困った顔してると思ったら、全然違うことで困ってるこの人!

「まあ、でもそういう訳にも行かないのでとりあえずシャワー浴びて来ます」
「あ…はい…」

そういうとバーナビーさんは寝室のドアに向かう。僕は頭が全然ついていかなくてただ視線でバーナビーさんを追っていた。

「あ、和希いい忘れていましたけど」
「は、はい!なんでしょう?」
「好きです。愛していますよ」
「へっ!?」

そういうとバーナビーさんは寝室から出ていってしまった。

「えっ。なにどういうことなの!?」

そういうことなの!?






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バーナビーさん朝勃ちしてなに言うてんの。

これ兎折でも良いですね
\書き分け出来ない/



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