現パロ的なお話その2
2015/01/26 20:10
寒さに震えながらすっかり日が暮れた大通を歩くエミルとラタトスク。今日は一段と風も強く、スーパーまでの短い距離だけでも二人の体温を奪うにはじゅうぶんだった。
「うー寒い…今日の献立はどうしようね」
「そりゃあ冬といったらあれだろ」
「エミルー!ラタトスクー!」
エミルが口を開きかけたそのとき、後ろからぱたぱたと走ってくる人影があった。
「わっマルタ!?マルタも買い物?」
「うん!もうすぐ一大イベントだからその買い出しだよ〜あと今日はパパ飲み会でいないから夜ご飯もね!」
「じゃあ僕たちと一緒に食べる?いいよね、ラタトスク」
「ああ」
「じゃあお言葉に甘えちゃおうかな〜」
エミルとラタトスクにマルタを加えた三人はスーパーへの道を再び歩き出した。
「……で、献立はどうすんだ?」
スーパーに着いたところで、痺れを切らしたラタトスクが口を開いた。
「そりゃあ冬にみんなで食べるものといったらあれだよね〜!」
「……すき焼き」「蟹鍋?」「味噌煮込みうどん!」
一斉に言ったはいいものの、見事にばらばらである。
「あはは…バラバラだね…僕はなんでもいいや」
「俺は肉があればいい」
「じゃあ決定だね!」
こうして味噌煮込みうどんを作ることになった一行。必要な野菜だけかごに入れるエミルに対し、これでもかという程の肉を放り込むラタトスクと関係ない調味料まで入れ込むマルタ。果たしてまともな料理は出来るのだろうか。
たぶんつづく
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