眼鏡を買いに行くと話してから数日後、澪と汐は早速近所の大型ショッピングモールヘと来ていた。

服飾店のみならず眼鏡屋も飲食店も理容室も入っており、しかも安いということで連日賑わいを見せている。

「なんか眼鏡かけて学校って行きたくないかも」

「最初はそんなものじゃないか?慣れたら気にならなくなる」
「高校デビュー?って蜜歌とかにからかわれる気がする」

藍色のダッフルコートを着込んだ二人は、店内を歩きながらくだらない話しをして盛り上がっていた。
中等部を卒業した二人は、春休みのうちに眼鏡に慣れておこうと思っているのだが、からかいの種になる気がして苦笑が零れる。

高校デビューといって髪を染めるとかはよく聞くが、それと同列にされるのは少し嫌だ。


「まあ、そうだな」

からかわれる様子が結構簡単に想像できてしまい、汐としても苦笑しかでない。
蜜歌が真音にも眼鏡をかけてほしいと言い出すところまで想像し、澪と一緒に少し笑った。

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