学園祭をしよう(準備編)


「今日は学園祭のクラスの展示内容を決めるよー」


学園祭準備期間の一週間前は、ホームルームの時間を使って展示物の話をすることを許されおり、その日も学級委員である電脳双子(本名非公開)によって話が進められようとしていた。

毎年学園祭ではクラス毎に何か出し物や展示を行っており、劇や喫茶店、お化け屋敷などバラエティに富んでいるようで実は同じような出し物が毎回挙げられている。


「はい!メイド喫茶!」
「蜜歌にしてはベターかつまともな提案だけど、却下。ろくでもないことを考えてる気がする」


意気揚々と手を挙げて発言したのは、毎度ろくでもないことしか考えていない蜜歌だ。
発言内容自体はまさに最近定番となりつつあるものなのだが、如何せん発言したのが蜜歌なのだから嫌な予感しかしない。


「失礼だね!ボクなりに真面目に考えたんだよ」
「……じゃあ、一応聞こうか」

「ボク達が、メイド服着た客にご奉仕させてあげるよ☆っていう……」
「却下」

最後まで言わせずに蜜歌の発言を切った電脳双子は、言葉とともに黒板に書いた文字も消した。
そもそも、もてなされる筈の客がメイドの方に回っていることが既におかしい。

そして一番おかしいのは、そんな発想の蜜歌だ。

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