おまけ


「でもめぇ、何でピアスなんて開けたの?」


拗ねたように雨丸に抱き着きながら、彩花は耳についたピアスを弄る。
そんな彩花の髪を弄りながら、雨丸はふと考えた。


「えーとね、たしか氷魚がこう……がぶーって」


「がぶ……?」

眉を寄せる彩花に、雨丸は相槌を打ちつつ再現まで始める。
彩花の耳に噛み付いた雨丸は、彩花はピアス開けないのかとどうでもいいことを考えた。


「へぇ……氷魚が……ふうん」
「ね、せめて消毒してほしかった」


もはや目が笑っていない彩花に気付かず、雨丸はそのままベッドに逆戻りする。

抱き着いていた彩花も必然的にベッドにダイブしてしまい、長い髪が乱れた。


「ねえ彩花、オレ達もなにか目に見えるお揃い買いに行こう?」

「うん」

目に見える、を強調した雨丸に彩花は笑顔で頷き、昼寝も悪くないと思いながら目を閉じた。
後日、笑顔で氷魚に迫り驚異のマシンガントークで彼を土下座させたのは、雨丸以外には周知の事実となった。



「あれ、彩花それなに?」

「ああ、これですか?めぇとお揃いで買ってきたんです」

「へえ……素敵だね」


そしてその後、彩花と雨丸の胸元では一輪の紫陽花が咲いていた。





◆◇◆◇◆◇◆◇

二人が買ってきたのは紫陽花モチーフのブローチ。
お揃いで指輪の話も書きたいです。

ちなみに、問い掛けてたのは蜜歌。
そして後日真音と何か買いに行くんです(笑)

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