「これ、女物ですよね。どうしてですか」

(お前らもかよ!)


全く嬉しくもない同士を見つけたが、関わりたくないので心の中だけで突っ込む。


ここの連中は目が腐ってるのではと思いつつ、ちらりと蜜歌の様子を見遣った。

隣にいた蜜歌は、制服を片手になにか思案げだ。


「あ、彩花取り替えるの待って」
「めぇ?」


取り替えてもらおうとする彩花を制止し、雨丸は店員にニッコリと微笑んだ。


「間違えたのはそっちだから、これも貰えるよね?もちろん料金はタダで」


突然そんな事を言い始めた雨丸に、真音は思わず頭をひっぱたいた。

「何考えてやがるてめえ!」
「何って……使う以外に何があるの」

「お前は一体何に使う気だ!」

完璧に開き直った雨丸に、真音の口元が軽く引き攣った。
もはや聞く事すら悍ましい雨丸の思考に、真音は色々打ちのめされた。


「めぇがそう言うなら……いただけますね?」

既に決定事項なのか、彩花の言葉には有無を言わさぬものがある。
これは確実に恐喝だと言われても仕方ない手口で、彩花と雨丸は男子制服二着と女子制服を一着持ち帰った。


「ありえねえ、あいつら……なあ、蜜歌」


蜜歌に同意を求める真音だが、蜜歌は未だになにか思案げだった。
そして顔をあげて一言。


「僕も当然貰えますよね」

「だからお前らは何に使う気だ!」





◆◇◆◇◆◇◆◇

彼らもWS学園の卒業生。

用途はご想像にお任せします(笑)

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