2 「これ、女物ですよね。どうしてですか」 (お前らもかよ!) 全く嬉しくもない同士を見つけたが、関わりたくないので心の中だけで突っ込む。 ここの連中は目が腐ってるのではと思いつつ、ちらりと蜜歌の様子を見遣った。 隣にいた蜜歌は、制服を片手になにか思案げだ。 「あ、彩花取り替えるの待って」 「めぇ?」 取り替えてもらおうとする彩花を制止し、雨丸は店員にニッコリと微笑んだ。 「間違えたのはそっちだから、これも貰えるよね?もちろん料金はタダで」 突然そんな事を言い始めた雨丸に、真音は思わず頭をひっぱたいた。 「何考えてやがるてめえ!」 「何って……使う以外に何があるの」 「お前は一体何に使う気だ!」 完璧に開き直った雨丸に、真音の口元が軽く引き攣った。 もはや聞く事すら悍ましい雨丸の思考に、真音は色々打ちのめされた。 「めぇがそう言うなら……いただけますね?」 既に決定事項なのか、彩花の言葉には有無を言わさぬものがある。 これは確実に恐喝だと言われても仕方ない手口で、彩花と雨丸は男子制服二着と女子制服を一着持ち帰った。 「ありえねえ、あいつら……なあ、蜜歌」 蜜歌に同意を求める真音だが、蜜歌は未だになにか思案げだった。 そして顔をあげて一言。 「僕も当然貰えますよね」 「だからお前らは何に使う気だ!」 ◆◇◆◇◆◇◆◇ 彼らもWS学園の卒業生。 用途はご想像にお任せします(笑) [*prev] | [next#] (←) |