4 「やっぱりピーするなら彩花とだよね、彩花大好き!」 雨丸から一部始終を聞き終えた彩花は、王太に苛立つものの雨丸の言葉に嬉しさを隠せずにいた。 「ボクも大好き」 そんなこんなで愛を再確認した彩花は、雨丸を寝かしつけてからテーブルに放置してあった携帯を手にとった。 「もしもし、氷魚ですか?ボクです」 『あれ、どうかしたんですか?何か用でも?』 電話越しでは伝わらないが、今の彩花は笑みを浮かべながらも目が笑っていない。 「……と、いうわけです。手紙作戦は控えた方がいいですよ」 『手紙作戦は駄目ですか?メールしようにも、王太黒電話に変えちゃったしなあ……』 ぶつぶつと次のアプローチを考えてる氷魚を放置し、彩花はそのまま携帯を切った。 実は、氷魚と彩花は裏で手を組んでいた。 彩花は雨丸に王太を近づけさせないように、そして氷魚は王太に余計なライバルが出現しないように、だ。 「めぇはボクのもので、ボクはめぇのだからね」 満足げに雨丸の布団に潜り込んだ彩花は、そのまま安らかに眠った。 次の日から、王太に宛に王太そっくりの人形が毎日届き始めたが、それを雨丸が知る由は無い。 ◆◇◆◇◆◇◆◇ 彩花様は専業主夫で、雨丸の帰りを待ってます。 B(ブラック)雨ではなく、B(バカ)雨(笑) ピーに入る言葉は想像にお任せします。 [*prev] | [next#] (←) |