臨静臨、ギャグ | ナノ

 
※来神時代
※頭悪い臨也








俺が平和島静雄という人物に会おう、と決めたのは勿論新羅があまりにも誘ってきたのが理由なのだが、会いたいという気持ちを持ったのは、もっとずっと前の話だった。

入学式の日、二階にある大きくとられた窓から見下ろした先、長身の彼の金髪が太陽にきらきらと輝いていて、手にとったらさらさらのふわふわなのだろうなぁ、とドキドキした。
キリッとした顔で正面を一心に見つめている姿は、なんというか…まぁ…イケメンだった。一目で惚れた、死んだ。
彼の瞳に映りたいという気持ちと、柱の陰からそっと見守っていたいという気持ちが俺の中で攻めぎあった。今にも校庭に降り立って、花束を突き出しプロポーズしてしまいたい衝動を抑える。うぉお餅つけじゃない落ち着け…耐えろ耐えるんだ臨也……と数日間悶えに苦しんだ俺を見兼ねてか、救いの手を差し伸べてくれたのは親友の(今日から呼ぶことにする)新羅くんだった。「気持ち悪い子だけど」という要らぬ一言はついていたが、ともかく麗しの静雄くんへと紹介され、現在…対面している。
ぬぁああぁ…何度このアングルを夢見たことか!シチュエーション的には不良たちの屍の転がるど真ん中、というなんともアレなのだが、この際贅沢は言わない。新羅くんにマジで、感謝!さ、さぁ今こそあ、挨拶だ……第一印象は大事だからな…恋愛において一番重要とも言われているし…しっかり、臨也!


「は、はじめましゅ…ッ」


どもった、噛んだ、すべったぁああ…終わった、もう何もかもが消えちまった…どうすんだ俺、名前すら名乗れてねぇぞ…最悪だな。自己嫌悪でまじへこむ。新羅は腹を抱えて笑ってるし…もうお前なんて知り合い以下だ。
……静雄くんの顔なんて見れない。俯いてぷるぷると震えている俺は、さぞかし気持ち悪いだろう、ごめん、消える、すみまs「おう、よろしくな」…って静雄くんの声がっ!
ばっと顔を上げると少し驚いたのかキョトンとした顔をしているが………やっぱりイケメンだなぁ…。

「んん?なんか俺変なことでも言ったか?…まぁ聞いていると思うが俺は平和島静雄だ、静雄でいいぜ」

にかっとイケメンが笑う、ままままぶしいよ静雄さん!いや静雄きゅん!…新羅がここに来るまでに「ちょっと天然要素があるけど…」って呟いていたのが身を持って分かったよ…。

「折原いいざやです!ししし静雄さん!」
「ん、臨也だな。静雄でいい」
「ああああの!」

静雄くんは自分で思っていたよりもイケメンで、だから俺はトチ狂ってしまったのだと思う。じゃなきゃ後から考えるとこんな事など言えはしなかったはずなのだから…。

「………僕と、結婚してください!」

気付いたら口が勝手に動いていて、瞬時にさぁっと青褪めていくのを感じた。う、うわあぁああん俺のばかあああ!そりゃ結婚は初恋の人がいい…なんて考えていたけど、初対面でこれは駄目だって!!ほら、さすがに静雄くんだって黙っちゃったし、新羅なんて引いてる。わぁあ俺、やっちゃった!ごめん今度こそ消える、いますぐ………って、でも言ってしまった手前、後には退けない。ごくり、俺の唾を飲み込む音が大きく響いた。もう静雄くんの答えを聞かない訳には、……いかない!
俺のきらきらと期待した眼差しを受けて、静雄くんは困ったように笑いながら告げた。

「結婚は、無理だな」

ですよねー


「俺たちはまだ18歳じゃないからな、でも付き合うのなら良いぞ」
「な、なんだってー!本当に?!」

まさかの返答だった。本当に自分の中では「ねーよ、ねーよ」の嵐だったので、びっくりした。

「おう、お前(小動物みたいで)可愛いし、俺、(お前を抱くときは)精一杯優しくするぜ」
「う、うん俺も頑張るよ!!」

シズちゃんってばほんとう懐深いー!
そう叫ぶ俺はまだ気付いていなかった。シズちゃんの意図はもっと別のところにあったなんて……。



「(腕にすっぽり入るし、ちょうどいいな。………あぁ、早くあんあん言わせてぇ…)」












俺と彼氏の恋愛事情
(もう、シズちゃんマジ天使!)(帰り道、ホテル連れ込もうかな…)







頭の悪い臨静臨をご希望とのことで、はっちゃけました。
どちらもアレな仕様ですが、どうでしょうか!
リクエストありがとうございました、返品受け付けます。








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