腰痛 | ナノ



▽おんにゃのこのひ
※まにあっくネタ、だがR18ではない
※にょた





目暮警部から事件協力の要請を受けて一言二言で請け負ったこの事件。
現場に来る前のタクシーの中から違和感を感じていたが、その理由が今、はっきりとした。
鈍く腹の奥から響いているような痛み、腰がずれてしまっているような違和感。

なによりも股に感じるあの感覚。
生理だ、何故今来た。

思わず腹を押さえる。
痛みを一旦意識し始めると止まらない。手の先から血の気がうせる感覚も襲ってきて、とりあえずだるい、そうとしか認識できないくらい頭がぼう、としてくる。

「どうしたんだい工藤くん、お腹でも痛いのかい?」
「高木刑事…平気ですよ、ちょっと昼食抜かしていて…」
「あ、工藤くんでもお腹すくんだね!事件が解決したらご飯連れてってあげるよ!」

にこにこと微笑んでくる高木刑事が、今だけは憎い。
当然事件を解決するまでは帰らないつもりだが、目の前で能天気ににこにこされているのは腹が立つ…相手にとっては理不尽だろうと。

ナプキンはちゃんと付けているから問題はない。
ただ自分は生理痛が重い方なのである。
幼馴染の蘭や園子の二人には、普段から生理前になると事件には行かないように注意を受けていた。二人は全く痛みを感じないほうなので羨ましい。
しかし今回は数日遅れていたので平気だろうと思っていたのが甘かった。

(いたいいたいいたいいたい)

ぐらぐらとしてくる痛みに死にたくなってくる。
事件現場で不謹慎だろうが、気を失ってしまいたいほど気持ち悪い。
足元がふらつくのを手すりに寄りかかって耐えるが限界も近い。
この現場で事件が発生して、二時間は経っていた。
生理痛もつらいが事件も早く解決しないともっと大変だ。
警部たち警察の被害者たちへのアフターケアのことも考えると、さっさと解決しなくてはならない。


(どうする…?)


それでも頭は真っ白のままだ。








自分の生理痛が苦しいからって工藤くんを苦しませるのは駄目だよね。
臨也でも良かったけどあいつはなんか平気そうなイメージだったから工藤くん。
この後きっとキッドが助けに来てくれるんだよたぶん。





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