箱庭に囲われた猫 | ナノ

 
※不謹慎な表現、短い







 下品な娼婦だ。タイプでもない女たちを抱いたその体で、簡単に見知らぬ男たちに股を開く。赤黒く先走りに濡れた性器を口に咥え、頬を窄めて派手に音を立てて苦い汁を飲み下す。胸にわざと零した唾液を煩悩に狂った男に舐めとらせ、丸くかさかさに乾いたその指を、触れもせずにしとどに濡れる後孔へと導いてやる。淵に指先を引っ掛けさせ、とろとろに蕩けた内壁を見せびらかし、衝動のままに生で突っ込まれた男の一部を腹に力を込めて可愛がる。口を半開きにしてご期待通りの甘い声を上げてやれば、男の子種が勢いよくぶち撒かれ、腸内に駆け巡るその熱でやっと俺もイく。
 汗の浮いた額を撫でられ、髪を掻き揚げられる。晒された額に接吻を受けながら、男の浮いた喉仏に噛みつく。まるで獣。交わりしか知らない未発達の脳みそ。実に都合が良いではないか。交わることしか用途のない身体なのだから。 「・・・また君を指名してもいいかい?」 熱に浮かされた声音で呟く男の声に、にこりと微笑む。指先についていた精液をシーツで拭い、ベッドサイドに置いていた名刺を男に差し出した。本名でない自分の名と電話番号しか記載されていないそれを、男は慎重に自分の財布へと仕舞い込んだ。ちらりと見えたその財布には、おそらく彼の家族であろう人間たちが写った写真が見えて、仕事帰りにこんな所へ来ているなどとバレなきゃいいけど、と男の未来を嘆いた。
 スイートルームの扉を開きながら最後に別れのキスを求める男に、素直に応じて彼の頬に口付ける。口付け終わった途端扉の両側に待機していたガードマンたちに引き離され、俺は部屋の中に押し込まれながら、名残惜しそうにこちらを見る男にひらひらと手を振り見送ってやった。従業員に腕を引かれながらシャワールームへと行く。熱くない温度のシャワーを手にした女たちに後孔から精液を掻き出されながら、今日の業務はこれで終わりだ、と俺を監視する立場にある男に告げられた。
 甘楽さま、と声をかけられながら女たちがシーツを取り換えた後のベッドに横たわり、何も身に着けていない体の上に薄い布を被せられるのを甘受する。



 俺の今の名は甘楽。豪華なホテルの最上階で飼われている無力な男だ。


















こんな訳で普通の原作静雄×幼い頃から中国マフィアに飼われている臨也のモブ絡めのシリアスエロな話はどこに落ちていますか。


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