夢見 | ナノ
2月22日〜ノボリの場合〜





今日もノボリさんに勝つためにバトルサブウェイ!

…と、思ったんだけど。


「…これは一体どういう…?」

「ご、誤解でございますライラ様ぁぁぁ!!!ワタクシはつけたくてつけているわけではございません!!」

「いや、ノボリさんだけじゃないという時点で色々突っ込みたいところがあるんですけどね?」


そう、周りを見渡せば何故か猫耳をつけた駅員さん達がいっぱい。

つけてない人なんていない。…何故。


「…新たな試みでもしてるのかと思いましたよ。」

「断じて!違います!!」


発端はクダリさん辺りだろうか。彼ならやりかねない。

でもこんなふざけた感じは、ノボリさんは好まなそうだけど…。

何か弱みでも握られたのだろうか。


「ノボリさんがこう言うってことは、発端はクダリさんですか。」

「その通りでございます…まぁ、今日限定ということなので、仕方なくお受けした次第にございます…。」

「しかし何故猫耳を?」

「クダリが言うには、本日2月22日は“猫の日”だそうで…」

「あー…2月22日。にゃんにゃんにゃんってことですか。」


納得。世間では恋人に猫耳やら猫尻尾やらをつけてにゃんにゃんするかもしれない日だなぁ。

きっとどこかの家ではそれが実行されてるに違いない。


「でもよくノボリさんが許しましたね、そんな企画。」

「…朝起きたらこのようになっておりました。」

「あぁ、始めから用意されてたんですね。」


そしてクダリさんは現在ダブルトレイン乗車中。話を聞くに聞けず、終われば即行で姿をくらましてしまうとか。

…うぅん、しかしこのノボリさん。


「でも、よく似合ってますね。」

「…ライラ様?」

「いや、猫耳がよく似合うなと。」

「…それは褒められているのでしょうか…。」

「褒めてます褒めてます。クラウドさんとか似合わなすぎて笑いますって。」

「…何だか複雑な思いでございます…。」


ますます落ち込んでいくノボリさんに私は少し笑う。

…何だか拗ねた猫に見えてしょうがない。

とはいえからかいすぎると拗ねすぎて大変だし、早めにどうにかしないと!


「まぁノボリさん、今日だけですから頑張ってください!今日はシングル乗るんで…」

「…ライラ様、ワタクシちょっとだけ休憩をいただいて参ります。」

「え?」

「シングルもダブルもマルチもクダリだけで十分でしょう、ですのでライラ様はワタクシ共の執務室までご同行願います。」

「あの、ノボリさーん?マルチは1人じゃ無理ですよ?」

「さぁ今からワタクシは休憩にございます、ライラ様、こちらへいらしてくださいまし!」

「ぅわっ」


あっさり腕を引っ張られ、カツカツと歩き出すノボリさん。

まずい、ひっじょーにまずい。このままでは1日中ノボリさんに引っ付かれる!

それだけで終わればいいけど絶対そうじゃないに決まってる!!


「クラウド、ワタクシ今から休憩を頂戴いたします。」

「え、ボス!?まだ挑戦者がおるんやけど!?」

「クダリにお任せ致します、そのようにアナウンスをお願い致します。ワタクシ今からとても重要な用件をすましますので。」

「白ボス今交戦中なんやけど!?」

「ならばクラウド、貴方が勤めを果たしてくださいまし。」

「クラウドさんノボリさんを止めてくださいぃぃぃぃ!!」

「ライラちゃん…あぁなるほど、そらしゃあない。黒ボス、程々にしいや?いくら何でもダイヤに支障きたしてしまうんはごめんやからな!」

「承知しております。」

「クラウドさーん!?」


唯一の理解者クラウドさんに見捨てられ、私がその後どうなったかはご想像にお任せします…。


End


最後が意味わからない。と思った方。

私の中のノボリさんはこんな感じです…。

ちょっとからかわれると拗ねて連れ込んで鍵閉めて色々お仕置きするんですよ。

恋愛ベタだから2月22日に恋人がやることとかググったり何だりしてます。

つまりむっつりです。はい。


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