鈍い。
※場面はわかりにくいけど、学パロ。
「…愛って、なんだろう。ね、グリーン。」
「急に重い話をすんなよ、來羅。」
「だーって。私またフラれたんだよ!?君を好きになれなくなってきた、とか言ってきてさ!」
あぁもう、思い出すだけで腹が立つ!
何だってそんなことを言うんだか!
私は一生懸命好きで大好きで愛してるって言ってるのに!
「…まぁ想像でしかねーけどよ。お前“好き”とか“愛してる”とかすげー言ってんじゃねーの?」
「うん。だってこういう場所じゃ無理だし、なら他で言葉にしないとって思ってるし。」
「間違いなく、引いた原因はそれだろ。」
「えー…」
「薄々わかってんだろ。じゃなきゃ愛って何だとか言わねーだろ來羅。」
「うぅー…でも行動で示しても不安だもん…。」
少し重いかな、って思ってても、行動だけじゃ伝わらないことがある。
だから私はその分、言葉で示している。
…それがやっぱり裏目に出てる、のかなぁ。
なんだかなー…これじゃ一生、恋人作ってもフラれるだけな気がする。
「ってことは私結婚も出来ない!?それはいやー!!」
「…なぁ、來羅。そんな自分がわかってんだから、今度はそれを受け止めてくれる相手を探せばいんじゃね?」
「…そーだけど、そんなのを見極める力もないわよ…。それとも何、グリーンが見極めてくれるの?」
「…見極めてやってもいーけど?」
「えっ」
「んだよ、その意外そーな顔!」
「いやいや、でも…本当にしてくれるの?」
「…ま、条件付きだけどな!」
出た、グリーンはいっつもそうだ。
必ず、何かする時は条件で何をやれ、と言い出す。
まぁ大概ちゃんとやってくれるから、本当に凄いと思うんだけど…。
うぅ、でも私だってちゃんと愛し愛されな恋愛したい!
…そう思うと、毎回毎回話を聞いてくれるグリーンには感謝しなきゃ、だねぇ。
いつも愚痴ばっかで、グリーンは嫌な顔せずに聞いてくれてるし。
最初の方なんて、私泣きながらグリーンに愚痴ってた気がする。
「うん、いいよ!条件は?」
「…お前、オレが言うのもあれだけどよ…何でもかんでも条件付なのにいいよっていうのやめといた方がいいぞ?」
「でもそれでグリーンが何かすっごいものを突きつけたってのはないし…。」
「オレだから信用できる、と?」
「そうそう!」
「…まぁいいか。んじゃ条件な。」
「うん!」
大抵グリーンは私にパシリ(まぁ昼食を3日〜1週間奢るとかその程度)、部活に1週間付き合う(グリーンはサッカー部。…見るだけだったなぁ)とか。
簡単すぎて、本当にそれでいいの?と思うほどだ。
今回はどんなのだろうなーと思考を巡らせていたら、いつの間にかグリーンが目の前からいなくなってた。
あれ、どこに…
「ここだよ。」
「あぁ、何だ横にいたん…」
ふにゃり、と口に何かが当たる。
…え、っと、今のは一体?私の唇はどこに当たったんだろう?
「ごちそーさん。じゃー見極めにいくかー。」
「え、あ、うん?」
「ほら行くんだろ?それとも行く気なくしたのかー?」
「あ、待ってよグリーン!行く、行くから!」
意味がわからぬまま、私はグリーンの後についていくのだった。
ほんと、さっきのはなんだったんだろう!?
その疑問には、グリーンは決して答えてはくれなかった。
「(オレが好きなのに気づきやがれ、このバカ來羅!)」
End
好きな人がフラれて悲しんでるのを元気付けるグリーン、でもそこから一歩踏み出せない。
そんなグリーンも可愛いと思いませんか←
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