夢見 | ナノ
…だから?





※レッドが病んでます。そしてあなたが亡くなっている設定です。
死ネタが苦手な方はバック!




























誰になんと言われようとも、俺はライラを愛してる。

たとえそれが、間違っていたとしても。


「なぁ、レッド。」

「…何。」

「お前本当にこれでいいのかよ。」

「…何のこと。」

「しらばっくれんな。ライラだよ!」

「…問題、ある?」


グリーンは眉間に皺を寄せて、俺の肩を掴む。

言いたいことはわかってるし、理解はしてる。

でも、俺はやめられない。


「…なぁ、お前今本当にライラを見てるか?人として、見てるのか!?」

「見てなきゃ好きだって言えない。」

「…そりゃそうだろうな、だけどお前は見てねぇ!」

「…なんで。ライラは、ここにいるのに。」


今だって、俺の腕の中で眠ってる。

少し冷たいけれど、そこに存在してるのに。

グリーンは何度だって言う。


彼女が、この世のどこを探してもいない、だなんて。


「それは、確かにライラだった。だけどな!ライラは、」

「それがわからないほど、人をやめた覚えはないよ。」

「なら!俺の言いたいことがわかるだろ!?」

「…だから?」


だからどうしたというのだろう。

焼かれて灰だけになってしまうくらいなら、ここで一緒に居たほうがいいと思うのに。

灰になる。触れられないし、ここにいるという証拠もなくなってしまう気がしてならない。


「…、レッド…」

「いない。わかってる。でも。俺はライラが好き。けど。」

「…なんで、あきらめねぇんだよ。そんなことしたって、」

「でもここにいる。喋ってくれないけど、ここにいる。ほら、グリーン。横にいる。」

「…幻覚まで見ちまってるのかよ、お前…!」


いるのにな。きっとグリーンにも会いたかったんだよね。

ほら、肩叩いてる。…でもいつまでもグリーンの横にいないで、ライラ。

目線だけ合わせれば、ライラはスッと俺の横に立ってくれる。

…グリーンはきっと、認めちゃってるから見れないんだろうな。


「…。認める気、ねーんだな。」

「そうじゃなきゃ、ライラに会えないよ。今は俺の横にいる。」

「…はぁ。」


眉間に手を当てて、グリーンはため息をつく。

…言いたいことはわかってる。彼女が悲しい顔をしているのも、わかる。

でも、俺は彼女を焼けないし、埋める気も、ない。

このままのライラが、好きだから。


「…また、くる。」

「…別に、死なないよ。俺も。」

「お前食事しねーだろうがよ。世話焼きにきてやる。ありがたくおもえ!」

「木の実で十分」

「人がそれだけで足りるわけねーだろ!…またな。」


そういってグリーンはピジョットに乗って飛び立つ。

もちろんライラは連れて行かない。

最初は無理やり連れて行こうと思ってたと思うのだけど。

いつから、やめたんだったっけ。

…まぁ、本当は、わかってる。

グリーンがライラを連れて行かないのは、きっと俺が改心すると思ってるから、だろうと思う。

いつまでも、待ってるから、と。

そういうことなんだと、思う。


「…ライラ…」


身体を抱きこむ。でも、返事となるものは一切帰ってこない。

俺の声が洞窟に溶けて、消えた。


End?


突っ走ったら今度はレッドが病んだ。

閉鎖されてしまいましたが、お題サイト様であるtrash様からお借り致しました。


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