夢見 | ナノ
好きだから、離したくない




※あなたがちょっと病んでる感じ。
猿轡とか縄で縛るとかそういうことしてます。
そういう話に嫌悪感がある方は回れ右。




























「ね、レッド。」

「…、」

「私ね、とってもあなたが大好きなの。」

「、…!」


そう、私は彼が大好きなはず。

大好きなの。こうして、縄で縛ってどこにも行かせたくないほどには。

ついでに、声は聴きたいけれど、舌を噛みそうになったから、猿轡も咥えさせた。

だって、暖かいレッドが大好きだもの。

私は暖かい、生きているレッドに触りたいのだから。


「…私、レッドの声も聴きたいの。だから、もう舌を噛もうとしないで?そうしたら、これ外してあげる。」

「…、」


コクリと頷くレッド。

でも、私は1回だけの頷きだけでは外してあげないの。

私の断りなく死のうとしたんだもの、それくらいは普通でしょう?


「…私、嘘つきさんは許せないの。嫌いじゃないけど、裏切られるのは凄く凄く悲しいの。」

「、」

「レッドはもう、私を裏切らない?裏切らないって約束してくれるなら、この猿轡も外すし、縄も外すわ。

 …約束の印に、私のこの手にキスをして?私がそっちにいくから。」

「…」


近寄り、彼がキスをするのを見届ける。

それに満足した私は、レッドの猿轡と縄を解く。

もう、抵抗する力もないだろう。


「…ライラ…、」


きっとこんな関係は間違ってるし、放してあげるのがより良いのだろうと思うの。

だけど、私にはレッドしかいない。レッドだけ。レッド、あなたしかいないの。

グリーンは私に近寄ろうとしないし、他の皆も遠巻きにみるだけなの。

どこにいっても誰に会っても、私はのけものだし無視されるの。

だから、最初に話しかけてくれたレッド、あなただけが私の全て。

あなたに裏切られたら、私はもう死ぬしかないの。でも死ぬのは怖いの。


次々と言葉を並べていく私に恐れを抱いたのか、それともただ見ていて哀れだと思ったのかはわからない。

レッドは、微動だにしない。


「…俺が、最初。」

「そう、レッドが最初なの。私の両親は私が物心つくときにはいなかったわ。私が初めて人と話したのはあなたが初めてなのよ。」

「…、そう、か。」


それだけ言って、レッドは私の頭を撫でる。


「ライラは、何を望むの。」

「望み…?私は、レッドと一緒にいたい。それだけよ。」

「…そう。じゃあ、俺と一緒に、旅に出ない?ライラのそばから、絶対離れないから。」

「…私をのけものにしたいの?」

「違う。…ポケモンと触れ合うだけ。人はどうでもいい、よ。」

「それなら、私も出来そうな気がするわ。…うん、出立は準備が出来てからね。」

「出来れば1週間ほしい。買い物も行きたい。」

「わかった、じゃあその時は一緒に行こうね?」

「ん。」


どこか濁ってしまったレッドの瞳をみて、ほんの少しの罪悪感と大多数の喜びを感じる。

私は悪い女。でも、譲れないの。


ごめんね


End


別に自身が病んでるわけではない。

そういうネタ。さてなぜレッドは共に歩く道を選んだのでしょうか?

答えは想像でどうぞ。



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