夢見 | ナノ
察してください




思うに、トウヤは遠慮がないと思う。


「ライラ、茶は?」

「今出すよ…うん。」

「菓子もな。」

「はいはい…」

「はいは一回だろ。」


…とまぁ、こんな具合だ。

まぁ幼馴染故に、だったらわかるんだけど…ほかの2人にはそんなことしてないのになぁ。

何故私だけこんな扱い?と疑問に思うのももう飽きた。

別にそれが心を開いてる証拠だったらいいけどね。うん。

それをベルに話したら「トウヤは照れ屋さんだからねぇ〜」と一言。

チェレンに至っては「…まぁライラにだけだよね。」と完結に。

…それってつまりどういうことなのかな、2人とも。


「おーい、まだ?」

「はいはいはいはいいますぐ持っていきますよ!というか突然来て茶って何!」

「別にお前と俺の仲だし、挨拶いらないでしょ。」

「いやいや親しき仲にも礼儀ありだよ!というかどうして私だけこんな扱い!」

「…体よく使える幼馴染?」


い、言い切った…もう、いやだなぁ。

ベルのいうことは多分間違ってる、こいつが照れてるとかありえない。

チェレンの言葉はまぁわかる。唯我独尊なトウヤだし、きっと私のこと下僕とかそういう目でみているに違いない。

いわれた通りにお茶とお菓子をトウヤに出す。

…本当に照れてるなら顔の1つくらい赤くなってもいいんじゃないかなぁ。


「…ん、まぁまぁ。」

「それはようございましたー。」

「投げやりだな、俺が美味いっていうの珍しいんだけど?」

「…トウヤさんのお口に合ったようで何よりですー。」


そんなんじゃ今の私の気分を上げさせられないんだからね!

というか、そんなことトウヤに出来るはずはな「ライラ、」い、のだけど。


「…トウヤさん、私ポケモンじゃないです。」

「そんなことはわかってるよ。」

「ならなんで頭撫でるんですかね。」

「…さぁね。」


そういいつつも、トウヤは私が顔を上げようとするとぐっと頭を押さえる。

…顔を見られたくないと。ほうほう。

でもそれに屈する私ではない!


「そーれっ!」

「っぅわ!?」


一旦力を抜いた後に一気に力入れると中々入んないんだよね!

というわけで、トウヤのお顔はいけーん…って、あれ。


「…なんで顔赤いの。」

「っ見るなバカ!」

「や、別に何か顔赤くする要素なんてあったっけ?あ、お茶熱かった?」

「…っ」


トウヤは何か言いたそうな顔をしつつ、私の家のドアをバンッと開けて、走り去っていった。

…何なんだ一体。


「…うーん、今度はお茶、もう少しぬるめにしよう。」


何はともあれ、お菓子どうしようかなぁと思っていたら私のポケモン達が食べていた。

うん、まぁいいか!


End


報われないし中々本心が出せないトウヤって可愛い。

いわゆるツンデレ属性。

意味不明な行動の数々だけど、トウヤ的には告白をしにきてるだけです。

…それがいえなくてうだうだ何か命令しちゃうトウヤさん。


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