屋上でのひと時
※学パロ。
「あれ、グリーン君?」
「ん?おぉ、ライラじゃん。」
「珍しい…こんなところにいるの。」
息抜きに、と屋上にきてみたら、そこには学校1カッコいいと言われる、グリーン君がいた。
手すりに腕をかけ、手に頭を乗せてるポーズはなんとも言いがたいほど、カッコいい。
というか、絵になる。不良みたいにタバコ吸いながらとかもカッコいいだろうなぁ…。
でも、私は到底叶わないレベルの容姿だし、他のファンクラブの女の子が怖いから、こうして会うことも滅多に、ない。
同じクラスだけど、取り巻きとかやばいもんねー。
「オレだってたまにはこういうとこくるぜ?というか、息抜きしねぇとなー。」
「うん、まぁそうだよね。息抜きとかは必要だよねー。」
そういって、私もドアを閉めて、グリーン君とは少し離れた位置で座る。
一応、命は惜しいからね!すぐ隣、だなんてファンの子たちに殺されちゃうよ。
まぁ、私も…幼馴染の年下、ゴールド関連で、若干疲れていたところなのだけれど。
何度言っても、幼馴染以上の関係ではないし、そもそも向こうから寄ってくるのであって…。
…。冷たく突っぱねると、それはそれでゴールドがうるさいし。
あぁ、本当にやだやだ。何でイケメンの幼馴染なんだろう。
ふぅ、と一息つけば、グリーン君がこちらを向いた。
しまった、ため息はいちゃったよ目の前で。
「お前も何かあったのか?」
「あぁ、うん。まぁね。」
「…ライラも大変なんだなぁ。結構重たかったぞ、ため息。」
「げ、マジ?」
「マジマジ。」
うわー、やっちゃった。いつもいつも言われるもんだから、結構たまってんのかも。
ほんと、ゴールドってやんちゃでアレだけど…ショタというか。つまり万人受けであり、上級生からの支持が多い。
というわけで、年下とはいえいつも一緒にいる私に矛先が向いたわけで。
…何か考えるだけでイライラしてきたなぁ。もういっそゴールドを突っぱねるか。
でも何か知らないけど、一緒にいるんだよなぁ…で、離れると若干寂しそうというか。
…はぁ。
「ほら、またため息。どうしたんだよ?」
「うぁ、また出ちゃったか…。ごめんごめん、何でもないよ。そのうちどうにかするし。」
「…そうなのか?まぁ、ライラがいーならいーけどよ。」
「うん。…グリーン君はここでゆっくり休んでて。私はもう帰るから、」
「帰るのか?今きたばっかじゃん。」
「何か、またため息つきそうな予感がしてね。それじゃグリーン君が休まらないでしょ?」
そもそも、1人でボーっとしたいからいたわけであって、決して私と喋るためにいたわけではない。
ならば答えは1つ。私が家に帰ってゆっくり考えればいい。
「…別に、休まらないわけじゃねーし。」
「それでも、身体が休まらないんじゃない?ほら、ため息つかれるとこっちまで疲れちゃう時とかもあるし。というわけで、」
じゃ、また明日ねー。
と、言おうと思ったら、グリーン君がこちらに寄ってきて。って近い、近いよグリーン君!
ぐい、と腕を引かれた。何故!
「…、グリーン君?」
「…。だから、迷惑でもなんでもないし、相談なら聞くから!」
「…え、あー、つまり相談に乗ってくれる、と。」
「…そうだよ。だから、ここにいていいから。な。」
…うん、そういう風に言われていない人がいたら見てみたい。
うーん…まぁ、グリーン君がいいなら、いっかなぁ。
…この光景が、誰にも見られてませんようにと願うばかりだけど。
「ん、わかった。じゃあもう少し、ここにいるよ。」
「よし。んじゃ、どーんと、このグリーン様に話してみな!」
「自分で様付けとかどんだけナルシストなの。」
クスクス、とお互いに笑い合いながら、屋上でのひと時を過ごした。
「(笑うと可愛いな…ほんと、いつ告白しよう。)」
「グリーン君、話聞いてくれてありがとね。すっきりした!」
「おぅ。(…少なくとも、今はゴールドのことが恋愛感情で好きなわけじゃないならチャンスはいくらでもある…。よし!)」
「…グリーン君の彼女さんは大変そうだよね。ファンクラブの子とかが特に。」
「あー…まぁ、そうなんだけど。って、彼女?」
「え?いないの?」
「いるわけないだろ。まぁいてもおかしくはないけどな!(あぁ何言ってんだオレ!)」
「ふーん…意外かも。ちゃんと彼女とか出来たら一途そうだよね、グリーン君。まぁ好きな人がいるなら頑張ってね!応援してるよ!」
「お、おぅ。(これは、いけるか!?)な、なぁライラ、」
「あ、もうこんな時間だ。私そろそろ帰らなきゃ!じゃあ、また明日ねーグリーン君!」
「…お、ぅ!また明日、な!(…言うタイミング、逃した…)」
End
最後のへたれグリーンが書きたかった。
へたれグリーンって楽しいね。あっはっは!
戻る TOPへ