夢見 | ナノ
嫉妬の果て







※やっぱり病んでると思うので、注意。














いつでもあなたはそばにいてくれない。

でも、それがあなたのためになるのなら、私は喜んで我慢しよう。

嫉妬なんてしてあげない。だって、それがあなたなんでしょう。

そう思っていても、やっぱり嫉妬はしてしまうし。

…我慢だって、できなくなる。


「…あれ、ライラ。奇遇だな。」

「…そうね、奇遇ね。」

「これから一緒に飯食べにいくんだけど、行くか?」

「…ううん。彼女さんに悪いから、いいよ。私、これから用事、あるし。」

「そうかぁ?ま、いーけど。じゃあ行こうぜ、皆。」


グリーンはそれだけいって、私よりも断然可愛い女の子と一緒に、歩いていく。

…好きだっていったのは、グリーンなのに。

今日も、私は嫉妬心でいっぱいだ。

私ばっかり好きで、好きで、好きで仕方ないというのに。

グリーンにはそんな気持ちがもう、消えうせてしまったのだろうか。

ならば、何故彼は別れ話を切り出さないのか。

私から、言わなければならないのだろうか。


「…、私…。」


もう、3ヶ月はこの状態だ。

突然、私との約束よりも、他の女の子と遊ぶようになってしまった。

もう、わかっている。私が下さなければならない決断は。

















「…グリーン。」

「おぉ、なんか久しぶりだなぁライラ。どうしたんだよ、急に?」


オレ、この後予定あんだよなー、なんて言ってくれる彼に、私は無表情で見つめる。

その様子に気づいたのか、グリーンは私の顔を覗き込む。


「…ほんとにどうしたんだよ、ライラ。」

「…。グリーン。」


一呼吸して、私は私が後悔する決断を、彼に言い渡す。


「別れよう。私、ほかのひと、好きになった、から。グリーンも、その方がいいでしょ?

 別れを切り出してないから、あの可愛い女の子達と時間、取れないでしょ。

 …そう思うのは自分勝手だし、思い込みだとも思ってる。けど、多分、そうだと思う、」


から。

そこまでいって、グリーンに肩を掴まれる。

…なんて表情をするんだろう、この人は。

散々私に嫉妬を抱かせようとしていた、または単にお前以外にもいる、なんていうのを見せびらかせていたのに。

何だろう、これは。泣きそうな顔を、している。

泣きたいのはこっちの方だ。私の方が、もっと大声をあげて、泣きたい。


「別れる、なんていうなよ。オレは、」

「私、嫉妬したくないの。けど、嫉妬したら、重いでしょ。グリーン、重いの嫌いだっていったじゃない。

 …無理だよ。無理。無理なの。嫌なの。グリーンの、重荷になりたくないの。」

「何言ってんだよ、重くねぇし、嫉妬はされたくて、」

「…やっぱり、それで毎日毎日あんなことしてたんだ。約束しておいて、他の子と遊んで。」


あぁ、もう、さっさと別れて、それから、私はグリーンをずっと思い続けたいのに。

離れても、私は彼を思うの。ストーカーなんかしない。ただ、家で彼を思うだけ。

写真とか、携帯にある画像とか。そういうのを見て、満足するの。

私はそのまま死んだってかまわないんだ。そしたら、最期にグリーンが私のことを一途に思ってくれたりするかもしれないな。


「…なぁ、ライラ。オレ、お前がいないと駄目なんだよ。オレは、」

「いや。私、重くなりたくないっていったでしょ。…話、終わり?私、もう、」

「…ライラっ」


ギュ、と抱きしめられ、狂うほどのキスを落とされる。

受け入れることは、しない。ただ、されるがままで、私は動かない。


「…なぁ、ライラ。どうすればオレの元に戻ってきてくれるんだ。」

「…戻ってきてほしいの。」

「あぁ、オレはライラが好きなんだよ。…誰よりも。」


その言葉は、なんて甘い甘い蜜なのだろうか。

それでも、私は、


「他の子と、ベタベタしないで。触るのは、私だけなの。グリーンは、私のなの。

 …次に、他の子とベタベタしてたら、私、自分で死ぬから。」

「…分かった。そうしたら、オレのこと、もっと見てくれるんだよな?」

「うん。だって私、グリーンのこと、大好きだもん。でも、他の子を見ちゃうグリーンは、いや。」


あぁ、重い。重すぎる。これでは束縛じゃないか。

そんなことをしたくなかったのに。グリーンは、自由だからこそ、グリーンだというのに。

なのに、そんな私の思いとは裏腹に、流れ出る言葉は、グリーンの自由を奪っていく。

心と身体がちぐはぐで、自分が壊れてしまいそうだ。


「…ライラ。…これからは、お前のことしか見ないから。」


彼の瞳が曇る。

それでも、私しか見ない瞳に、私は笑みをこぼす。

あぁ、好きよ。大好きよ、グリーン。


End


ヤンデレ主人公ちゃん。…デレがあんまり見えないけど。

ヤンデレが書きたかっただけなんだけど、なんかうまくいかないなぁ。

初グリーン夢がこれって、俺相当病んでるw



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