奪われた世界 視界の中に流れる赤い色は、きっと爆発した星屑のせい キミの睫毛のように綺麗な凶器は、そのうち老婆の中に埋もれてしまうんだ あちら側にある何かに触ろうとした手のひらに、触れたのは自分の心臓だった 楽しい音、祭りのような華やかな音、歪笑を浮かべたピエロのお面だけが振り返って、ぐちゃりと潰れる音 喉元を引き裂かれても、お喋りが止まらない誰かさんのためのワルツがはじまった 底抜けの明るさに目がつぶれそうになりながら、キミはどこに向かうんだい? こんな世界のどこに、その笑顔の理由があるんだろうか。 (2015/10/06)
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