〇white line〇another day | ナノ


▼ 3 years old

ヴォルデモートとミッシェルは珍しく二人で出かけていた。

「私としたことが・・・」

ヴォルデモートは検知不可能拡大呪文をかけた鞄を忘れてしまった。

そしてタイミングの悪いことに雨が降り始めている。

更にタイミングの悪いことにミッシェルの手がポカポカし始めている。

「歩けるか?」

ヴォルデモートは少し気がかりそうにミッシェルに言うとニコニコの笑顔を返してきた。

「うんっ!」

二人は雨の道をミッシェルのペースで歩き出した。

しばらく歩いていたがミッシェルのペースが落ち始めた。

黙って追い付くまで立って待っているとミッシェルが追い付いたところで

ヴォルデモートの足に絡まりついてきた。

「ねむい」

「そのようだな」

片腕には荷物を抱えもう片方では呪文で傘の代わりをしていた。

仕方なくヴォルデモートは杖を持っている方でミッシェルを抱えた。

抱きかかえるとかなりミッシェルはあたたかい。

にっこりと笑って見せるミッシェルはヴォルデモートをじっと見ていた。

そんな姿を見た行き交う人々はまさかそれがヴォルデモートだとは気づかない。

しばらく歩いているうちにミッシェルがヴォルデモートにキスをし始めた。

荷物と杖で両手がふさがっているのでヴォルデモートは抵抗できない。

「やめ・・・やめろ」

構わずミッシェルがチュッチュし続けるのでヴォルデモートは早足になった。

すれ違った女性にクスクスと笑われてしまったからだ。

「やめろ」

止めてもミッシェルは一切言う事を聞かずにひたすらキスをし続ける。

「あらあら、パパの事が好きなのねぇ」

知らない老婆にまで笑われてしまった。

ヴォルデモートにとっては最悪な一日となってしまった。

無表情に歩き続けているとミッシェルのキスがやっと止まった。

「どしたの」

「何でもない」

「ミッシェルが痛いの痛いの飛ばしてあげるー!」

ニコニコが止まらないミッシェルにやはり負けてしまうヴォルデモートだった。

「眠くないのか」

「抱っこされたら嬉しくて起きちゃった

結局何も言えず雨が止んでもそのまま歩くヴォルデモートだった。

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