アクセス制限 ○未亡人と指輪と青年と。(兎×にょた虎) | ナノ

 log  *MEMOに載せた小ネタSSをたらたら***

●未亡人と指輪と青年と。(兎×にょた虎)
初出:2011.07.07


左手の薬指の根元の辺りに、がりり、と跡がつくほどに強く歯を立てられる。どうもそこが虎徹の感じる場所だというのを見つけて以来、この相棒は好んでそこをなぶるようになった、ような気がする。
バ、ニ、と荒い息の元で名を呼ぶと、応えるように、ねろお、と今しがた彼の付けたばかりの歯形(きっと跡になっている)の上を、指輪ごとなぞるように舌を回された後で、(多分、恐らく殊更に)ちゅぷん、という音を立てられて吸い付かれる。
そうなると、もうダメだ。
ぎゅっと中にいる相棒を締めつけて(しまって)、尚更彼の存在を大きく感じてしまう。
同時に腰を使われて、思わず(相棒に取られていなかった方の、彼の背中に回していた方の手で、彼の)背中に爪を立てる。途端にびくん、と相棒の背中が跳ねたから、きっと傷をつけてしまったのだろう。―――が、

(知るかッ……ての……ッ!)

こちらとしてはそれどころではないわけで。
ぶっちゃけ虎徹としては、こういったことは虎徹の夫だった男を亡くして以来―――なわけではもちろんないのだが、それでも久方ぶりで、そもそも何というか虎徹としては、若い頃の、まあぶっちゃけるとヤりたい盛りの時期ってのは過ぎたわけで、―――つまりはまあ少しは加減して欲しい、というか何と言うか。

―――とか何とか後々に思わざるを得ないことが(それだけ歳を取ったってことか、と虎徹としては認めたくはないのだけれども、だがしかし正直に言えば)多々あったりもするのだが、もちろん最中にそんなことは頭にない。
……正確に言うと、最初のうちは覚えているし、最中だって頭を掠めないこともないのだが、結局そんな些末(後から思えばとても「些末」ではないのだが、しかし最中の虎徹には関係ない)は頭の中から飛んで行く。―――つまりは、アレだ。
この相棒とは、身体が合う。




*こてつさんの指輪は萌えポインツ(※兎さんの)で乙女(?)ポインツで(※って小ネタを以前書きました)性感帯なんですよ(※このネタ)、と主張してみる話。(笑)

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