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●Yマザキの「三色だんご」に物申す(現代だてさな)
2010.09.16


「どうだ?」

と問うてくる顔が、何となく笑っているような気がする。「…いや、」

「その…何と言いますか、確かに美味いは美味いのですが・・・・」

むにょ、っと眉尻が下がってしまっているのだろう自覚は幸 村にも重々あって、だからこそこの目の前の男を可笑しがらせてしまっているのだろう、とは幸 村も思うのだ。
…が、「…その、」

「何と言いますか…これは…“だんご”と言うよりは、どちらかと言えば“すあま”のような味でして・・・・」
「Ha! さすがのあんたもだんごじゃなけりゃダメなのか?」
「いえ、決してそのような! 某はすあまも大好きでこざるよ!・・・・ただ、」

と遠くをすがめるようにした幸 村に、

「an? ・・・ただ?」
「ただ・・・・その、何と言いますか・・・・その、大分…」

想像と違う味でしたもので、とぼそぼそ返した幸 村自身にも己が情けないことを言っているのはわかっていて、何よりこれでは

『Hey,幸 村、こんなのを見つけたんだが…どうだ?』

と幸 村にこれを持って来てくれた政 宗にも申し訳が立たぬ、とは思う。(…の、で、は、あるが…だが…しかし、…その、)

(何と言うか…その・・・・何となく、…その、物足りない、)

と言うか―――などとだんごの串をくわえながらぐるぐる思考の海に沈んでいた幸 村が、それをニヤニヤ笑って眺めている目の前の男の下心に気づくのは、

『Hey,旨かったか…幸 村?』
『ああ…いえ、はい、その…』
『ああ…いいわかってるって。ムリすんな』
『は、いいえ政 宗 殿! …その、某は…』
『ああ、いいからいいから。それよりもよ? 幸 村・・・』
『はい、なんでござろうか政 宗 殿?』
『そう言えば昨日、新作のcakeをたんまり焼いたんだがな?』
『なっ、政 宗 殿のケーキでござるか!? しかも新作!』
『ああ。もちろん…ってなわけでだ、あんた・・・・』

来るだろ? ―――と笑った男の部屋の、ベッドにまんまと押し倒されてからであった。




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