○バ.サ.ラろぐ・11(●汎用人型決戦兵器YUKI-MURA(パラレルだてさな) | ナノ
log *NEWに載せた小ネタSSをたらたら***
●汎用人型決戦兵器YUKI-MURA(パラレルだてさな・ログ11)2010.09.12
そんな顔をしないで下され、と微笑った顔を覚えている。
『チクショウッ…許さねえぞ幸 村・・・・ッ!? このまま俺との決着を付けずに終わらせるなんざ、このまま死んじまうなんざ・・・俺はッ…俺は絶対に認めねえ・・・・ッ! 俺はッ…俺は絶対に…ッ、』
許さねえからな、と叫びを落とした先に抱えた頬の、ずい分とこけた感触が悲しかった。『は…は、』
『ムチャ…を言わないで…下されよ・・・・。これ…は、某の寿命…なれば、いたしかたのなき…こ…と・・・・。…され…ど、』
そなたとの決着がつけられぬことは、ほんに…残念でございましたなあ―――と目元を緩めながら、そっと政 宗に伸ばされたその腕の、手のひらの枯れた木のようだった感触が、今も政 宗を縛り付ける。
『幸 村・・・ッ!『…さ、む ね殿…』
『ま、さ…む ねどの・・・・』
『・・・ッ、なんだッ!?』
『そ…の・・・・もし…も、』
もしも、来世というものがあるのならば―――と言いかけてから、『…いいえ、』
『いいえ・・・・。なんでも…ござらぬ、よ・・・・』
そっと、伏せられた眼差しが―――
たぶん政 宗に、すべてを決めさせたのだ。「…Ha!」
「Damn it・・・・禁忌なんざ…知ったことかよ!? ・・・・なあ、」
ゆ き む ら―――と目の前の、培養液に眠る男に、哄って政 宗は呼びかける。
「なあ…もうすぐだぜ、Honey・・・・?」
これが狂気だというのなら、それでもいいと政 宗は思う。