イヴァゲル | ナノ

「ゲルダ」

「あれ？イヴァン、待っててくれたの？」

「えぇ、仕事が早く片付いたので。…それに」

「それに？」

「…いえ、取り敢えず早く帰りましょう。」

「ゲルダ、今から一ヶ月前貴方がチョコを私にくれたのを覚えていますか。」

「う、うん」

「ある文化だと今日はそのお返しをする日、だそうです。」

「へぇ！そんな日があるんだ…」

「そこで、これを貴方に」

「有り難う。……わぁ、可愛い。ネックレス？」
「ええ、つけてみます？」

「うん！」

「では私がつけてあげます。」

「えっ！私一人でつけられるよ！」

「これもお返しのオプションです。つけさせてください。」

「う、うん」

「では後ろ向いて下さい」

「うん」

「……」

「……」

「…相変わらず綺麗な髪ですね」

「っ！そういうこと耳元で言わないで！」

「おや、それはすみません」

(絶対反省してないでしょ！)

「…さぁつけましたよ。やはり似合いますね。」

「そ、そうかな？」

「ええ、可愛らしいですよ。」

「あ、ありがとう…」

「まぁ、元々貴方は可愛いですけど」

「っ！だからそういうことサラっと言わないで！」

「事実なのに……まぁいいです」

「あのー、イヴァン？」

「なんです？」

「なんでこっちに迫ってきてるの」

「貴方が逃げるからです」

「どうして壁まで追い詰めるの？」

「貴方が可愛いと言うことを証明するためです。」

「なんでそんなことす……んっ」

「相変わらずよくしゃべる口ですね。いつもならまだしも今は黙っていてほしいので塞ぎますね。…貴方の質問の答えですが、これもオプションの一つなんですよ。ゲルダ」

「はっ……こんなオプションいら、な……んん」

「今はそう思ってしまいますが、じきに良くなりますよ。さぁ、覚悟してくださいね」

Happy White day!!