リクエスト10.「ハンジとSM」
「も、無理ぃ…っ」
「んー?」
ハンジさんが縛られた私の身体をばちんばちん楽しそうに叩いてくる。
「お尻真っ赤ー。エッロ」
「ひっあ」
ぐるっと、四つん這いだった私を身体が裏返すようにして仰向けにさせる。
「うう…」
「目隠し濡れちゃってるねえ、外してあげようか?」
「うん、うん…っ!外し、外して…」
顔見たい、と言うと、ハンジさんの「あざてえええっ!」という声がすぐ上で聞こえて、恥ずかしくなる。
「ちょっと待ってね…、はい」
目隠しが外されて、目の前にハンジさんの顔…ではなく、その前に、何か赤いもの。
「っえ!?」
「いいでしょー?やりたかったんだよね」
「え、え、無理…無理です、ハンジさん!」
「えー?自分から誘ってきたくせにそれはないでしょ」
「う、ぇ…」
赤いそれ、…蝋燭。
「や、やだってばあ…」
「ふふふー、本当に嫌なら"ストップ"って言っていいよ?」
「ううう…」
"ストップ"は私が本当の本当にやめてほしいときに言う言葉、この言葉を言えばハンジさんは絶対に行為を中断する約束なのだ。
こういうプレイにおいて"嫌"だの"やめて"は、結局この状況に酔うための喘ぎみたいなものなのだから。
蝋燭は怖い、けど…。
「ほら、火…つけたよ」
「ひ…っ」
蝋が垂れかけるのが見える。
だめ、どうしよう、垂れちゃう。
「ひゃあっ!あ、熱…!」
「やっべ、血みてえ」
「んあっ!」
胸周りにどんどん蝋を垂らされてすごく熱い。
「どう?気持ちいい?」
「ん…あっつ…!いやっ!」
割と本当に熱い。
「言わないの、ストップ」
「あ、あっ!い、いや…もうやめ…んっ!」
「あはは、本当は嫌じゃないくせにー」
「あっつ!」
はあはあと息が荒くなる。
胸から腹、太ももまで絶妙な熱さの蝋が垂らされていった。
「こんなもんかな」
ふっ、とハンジさんが蝋燭の火を消す。
「はは、すっげえ。真っ赤だよ」
ハンジさんが私に覆い被さる。
「君が血まみれの姿をさ、見てみたいんだよね…」
「……」
「だけど、身体に傷はつけたくない。
だから、これ最ッ高だよ、すげえエロい」
「ハンジさん…」
「なあに?」
「も、下さい…」
「……蝋燭垂らされて興奮しちゃった?」
こくりと頷く。
ハンジさんが一瞬驚いたような顔をしたが、そのままにやりと笑って、手を蝋の固まりかけてる太ももに手を伸ばした。