リクエスト4.「束縛が激しいハンジさん」
※現パロで同棲中
※「同棲中の彼女シリーズ」とは別物
私には同棲中の彼女がいる。
…彼氏ではない、彼女だ。
元々私は同性を好きではなかったが、彼女の中的的な魅力とすさまじいアタックに落ちてしまい、あれよあれよという間に同棲までするようになったのだが、……いかんせん束縛が激しい。
「飲み会誘われたんだけど」
「だめ」
「…ランチに」
「だめ」
「……女子会」
「だめ!」
「何で!」
「何でって、当たり前でしょ!
飲み会も女子会も浮気の温床だし、ランチだってそうなりかねない!」
「ならないよ!」
ハンジは、私の予定にいちいち口を出してくる。
仕事はさせてもらえているが、辞めさせられていないだけまだマシ。
だが、飲み会は絶対参加禁止(男がいるから)だし、女子会もだめ(酒が入れば女も危ない)。
元々私が男性が恋愛対象で、なのに自分が落とせた経験があるものだから、男女両方、人類全体が彼女の嫉妬対象なのだ。
「君は、自分がどれだけかわいいかわからないの?
天使だ、女神だ、こんな子見たことないよ。
かわいい、私はあまり信じないけど、もし神が人間を作ったなら君は間違いなく最高傑作だよ」
明らかに言い過ぎだが黙っておく。
じゃないと、「君は無防備すぎる!」とまた何か語り出すから。
「君が好きで好きで仕方ないんだよ、愛してるんだ。
こんなにかわいくて大事な子を、誰が一人で外に出させるの?
本当は、仕事だってやめて、ここにいてほしい。
だけど、君が泣いてそれは嫌だっていうから、私だって我慢しているんだ。
ねえわかってよ、ランチでもお酒でも、私が好きなだけ連れていってあげるから」
「……」
正直、束縛はうっとうしい。
でもこうやって言われて、結局ほだされてしまう私も私。
「…わかった、断るね」
「ああ、本当に?よかった!」
「その代わり、次の休みは美味しいランチと美味しいお酒だから」
「任せておいて!」
彼女が歪んでいるなら、私も歪んでいる。