リクエスト1.「ヤンデレハンジさんとラブラブ」
「君をね、守る方法を考えたんだ」
両親を亡くして、食べるものもなく路地裏をふらふらしていたとき、私を拾ってくれて以来、私の世話を色々してくれていたハンジさんにそう言われて、連れてこられたのは地下牢だった。
「ここは?」
「最近使われなくなった牢屋だよ」
「今までのように、お家に居ちゃだめなの?」
「本当は、そうさせてあげたいけど、君が住んでるのは、もう内地じゃなくて、最前線なんだ」
「巨人が来るの?」
「来るかもね」
「でも、ハンジさんが倒してくれるでしょ?」
「うん、もちろん。
だけど、もう内地じゃない以上、何かあったときに一番に被害を受ける位置に今君はいるからね。
さすがに、すぐに助けに行けないかもしれない」
「ここなら、助けてくれる?」
「うん、ここなら助けられる」
「なら、ここにいるね」
「うん、いいこだね」
ハンジさんに頭を撫でられる。
ここは暗くて怖いけれど、ハンジさんが言うなら、ここが安全なんだろう。
ハンジさんに手を引かれ、地下牢に入る。
そこには不釣り合いな少し豪華なベッドがあって、そこに座ってから寝転がる。
「ハンジさあん」
「んー?」
ハンジさんが覆い被さってくる。
彼女の首に腕を回して、キスをねだる。
「かわいい」
「えへ」
唇を重ねられて、目を閉じる。
「ハンジさん、好き」
「私も好きだよ」
身寄りがなくなって寂しかったし、今でもハンジさん以外に知っている人はいないけど、ハンジさんが大好き。
たから、ハンジさんがずっと一緒にいてくれたらいいな、と思った。
「……あいつの家は、内地ではないが、最前線でもないだろうが」
「でも、トロスト区がとられたときは最前線だったよ」
「屁理屈だな」
「嘘ではないよ」
「本当にあいつのことを思うなら、それこそ内地の親戚とやらに預けりゃいいだろうが」
「それは嫌、あの子は私のものだから」
「……運が悪いな」
「まさか、私に見つかって幸運だよ」