リクエスト18.「彼氏持ちなのにミカサに処女を奪われる」
「こんなの…ひどい」
えぐえぐと泣きながら、下半身の痛みを感じた。
偽物の男性器が無理やり私の膣に突っ込まれ、そこから血が流れていた。
「これで、あなたはもう処女じゃない。
そうでしょう?」
わからない。
たぶん、処女膜とやらは破れてしまったと思う。
けれど、それで処女喪失と言えるのか。
定義はわからないけれど、一つ言えるのは、これでもう私は純情ぶることはできなくなってしまったということだ。
「これで、あなたはあの男と別れるでしょう」
「ひどいよ、ミカサ…!」
あの男とは私にできた彼氏のことだ。
私は直接言われたことはないが、彼は「女は処女でないと嫌」と言っていたらしい。
私はちょうど処女だったし、別に非処女はごみだと言われたわけでもなし、気にしないでいたのだが、ミカサはそうではなかったらしい。
あの男はあなたを本当に愛してはいない、だから別れるべき、と。
それでも私は別れる気はなかった。
男の人が、彼女の初めてが自分ならいいな、と思うのは、きっと普通なことだ、だから別れない。
そういった途端、これだった。
万が一の最終手段として、用意していたらしいあの偽物。
それを、有無言わせず突っ込まれた。
「痛い…」
「そうでしょう。
処女を失うって、きっとそういうこと」
「抜いて…抜いてよ、痛いの…!」
「あなたがあの男と別れるなら、抜いてあげる」
「そんな……」
泣いて泣いて、枯れたんじゃないかと思いさえした涙がさらに流れた。
でも、彼はこれを求めていたの?
私にこんなこと、したかったの?
それ自体は、悪いことじゃない。
好きな女の子を抱きたいと思うのは、普通なんだと、思う。
だけど、私は彼に求められて、果たしてそれに応えられるのだろうか。
「わ、たし…」
私は、もしかしたら、彼を受け入れられないかもしれない。
そう思うと、恐ろしくなった。
付き合っていて、求められて、こんなに痛いの?
「……わか、れる」
「そう…、いい子」
ミカサがずるりと私のナカからそれを抜いた。
それでもそこはじんじん痛くて、つらかった。
次の日、私は彼に別れを告げた。
なぜ、どうしてだ、そう聞かれたが、答えられなかった。
あとで、彼の「処女じゃなきゃ嫌」という発言には、語弊が多分に含まれていたことを知った。
「そりゃ、大好きな彼女の初めては俺じゃなきゃやだ、とは思うけど、あいつなら、どっちでも好きだよ」
そう、言っていたらしい。
嬉しかった、それでも、もう男の人が怖くて仕方なかった。
私にひどいことをしたのは、ミカサなのに。
女の子なのに。