※ヴァン●イア騎士パロ的なもの
※どういう設定だかよくわからんものですがなんとなく雰囲気だけ察してください
※俺得、俺得ぅ!
※レンタルで借りて読んだだけだからうろ覚えです
※身長・・・・家康>>三成>吉継
※黒家康








三成に、記憶はなかった。
小さな頃からここに居て、何不自由ない生活をしている。
傍には小さな頃からヴァンパイアと呼ばれる存在である吉継が居た。三成は、それを親兄弟以上に慕っている。
それもそうだろう。
三成の傍には、いつも彼しか居なかった。

「刑部」

ふと窓の外の雪景色を見ると、ふわふわと漂う人影が館に近寄ってくるのが見えた。
三成は読んでいた本を机に置くと、椅子からゆっくりと立ち上がった。
玄関へと、少し足早に進む。
たつたつと言う足音が静かな屋敷に響いた。
丁度、玄関に着くとコートについた雪をほろっている吉継と目があった。
昔、脚を悪くしたのだと言って、彼は常にふわりふわりと浮いていた。人間から見たら異様だが、それもヴァンパイアの力なのだろう。
扉を閉めて、ゆっくりと近づいて来る吉継を、三成は軽く睨んだ。

「三成、息災であったか」

「遅い、腹が減った」

「さようか、悪かったな、やれ、そんな拗ねたような顔をするでない」

吉継は、そう言って瞳を細めると自分より少し高い三成の頭を撫でた。
吉継は、三成が幼いころからどこも変わっていない。
その外見も、性格も、三成に対する態度も、何一つ。
あやす様に抱かれ、背をぽんぽんと優しく叩かれた。ふんわりと、匂いが漂ってくる。
誰かの、血の匂いだ。

「刑部、血の匂いがする。誰の血を飲んだのだ」

「どこぞの女の」

「・・・・・・・・」

「拗ねるな拗ねるな、われはぬしの血をすする訳にはいかぬ。ぬしまでヴァンパイアにしたくないのでな」

吉継はヴァンパイアとしては最上位の純血。
なんの不純も混ざってはいない、高貴なるヴァンパイアの血筋の持ち主である。
純血のヴァンパイアに血を吸われると、その人間もヴァンパイアになってしまうのだと言う。
三成はそれでも構わないと思っていたが、吉継は三成がヴァンパイアになることを良しとしない。

「人間がヴァンパイアになってもろくなことは無い。最下級のレベルEに堕ちるか、ヴァンパイアの僕となり一生人形として暮すか、優しいわれはぬしにそのような不遇を与えたくないわ」

「他の人間の血はすするのにな」

「ひひ、ぬし以外の人間などどうなろうと知らぬわ。さて、今宵は何をつくってやろうか」

「・・・・・・」

三成は小さく鼻を鳴らすと、吉継の背を追った。



※※※※※※



それから幾日かして、珍しく吉継は友人だと言ってヴァンパイアを連れてきた。
雪よけのマントの上からも、その鍛えられた身体がなんとなくわかるほど、がっしりとした男だった。
三成はヴァンパイアというものは吉継のように細いものだとばかり思っていたものだから、ぎょっとして目を丸めた。
そんな三成の顔を、大きなヴァンパイアは腰を屈めて覗きこんだ。その身長の差に、なんとなく男として屈辱を感じたのか、三成はその男に思い切り一瞥をくれてやった。

「家康だ。三成、おまえ随分細いな」

「・・・・貴様はヴァンパイアにしてはやたらとでかいな」

「はは!健康的なヴァンパイアも世の中には居るんだよ」

ぐしゃぐしゃと頭を撫でると、家康はずんずんと廊下を進んでいった。

「刑部、なんだあいつは」

「純血ではないが、そこそこの出のヴァンパイアよ。ぬしも幼き頃会ったぞ。その時は、大きい、恐いと言って泣き叫んでいたがな」

「・・・・・・・・覚えていない」

「ひひ」

家康は、三成の知らない外の話を聞かせてくれた。
外には人間だけが暮す街があること。
その中に下級のヴァンパイアが潜んでいること。
ヴァンパイアと人間が共に通う学園があること。
そして、ヴァンパイアを狩るハンターが居ること。

「!!!刑部も狩られるのか!?・・・・・そんなことは許さん!!!」

食事の途中、三成は立ち上がると叫んだ。
一瞬、家康はぎょっとしたが、直ぐに腹を抱えて笑いだした。

「はは、刑部ほどのヴァンパイアがハンターごときに遅れを取るものか。狩られるのは、下級のヴァンパイアだけだよ」

「そ、そうか・・・・・刑部は大丈夫なのか・・・・・」

三成は、もくもくと食事を続ける吉継を見た。
彼は何も言わないが、なんとなくおかしそうに口元が緩んでいるのが見えた。

「刑部!笑うな!」

「笑ってなどおらぬ」

「刑部と三成は本当に仲がいいなあ、羨ましいよ」

家康はそれを見ておかしそうに笑った。


※※※※※


食後の皿洗いは、三成の仕事だった。
今日は一人分多いうえに、その一人がとんでもなく大喰らいだったものだから、いつもよりだいぶ皿が多い。
ぼんやりと、今日家康に聞かされたことを考えながら、三成は機械的に手を動かした。
ヴァンパイアとは一体なんなのか狩られるほど危険な存在なのか、外の世界がどんなところなのか・・・・この屋敷から出たことの無い三成には想像すら出来ない。

「いっ・・・・・・」

皿の一部が欠けていたのだろう。気がつくと、真っ白な泡の一部は赤く染まっていた。
慌てて指を泡から出し、口に含む。
血の匂いは、いくら冷静な吉継であってもヴァンパイアの本能をくすぐるらしい。
いつぞや、外で遊んでいた時に膝を怪我して、血を流した時、吉継は何かを我慢しているような顔で三成を手当てしていた。
その後、しばらく自室に籠って彼は翌夜まで出てこなかった。
その顔が、辛そうだったので、なんとなく血を流してはいけないのだと三成は思っている。

「絆創膏・・・・・・」

直ぐに血の匂いを遮断しなければいけない、そう思い振り向くと、直ぐ後ろに家康が立っていて、三成は立ちすくんだ。
飢えたヴァンパイアの、瞳をしている。
血の匂いが、彼の本能を掻きたてたのだと理解し逃げようとした瞬間、三成の手が家康に捉えられた。

「お前の血、いい匂いがする」

「なっ・・・・・」

振りほどこうとする。
しかし家康の力は凄まじく、三成は動くことすら出来ない。
家康の伸びた爪が手首に食い込み、また、新たな血が流れる。
その赤が滴る手首を口に含むと、家康はこくりと喉を鳴らした。
血が、彼の体内に入り込む。

「やはり、うまい」

「やめろ!貴様、やめろ!!!!!斬り刻むぞ!」

「人間が?ヴァンパイアを?出来るかな三成?」

馬鹿にしたように、家康が笑う。先ほどまでの優しそうな様子は欠片もない。

「大丈夫だ、わしは刑部と違って純血ではない、お前がヴァンパイア化することはない」

「・・・・・っ・・・やめ・・・・・・」

にた、と笑ったその口元に光った牙に、三成は背筋に冷たいものが走るのを感じた。
ヴァンパイア特有の鋭い牙。
吉継のそれが恐いと思ったことは一度も無かった。
しかし家康の牙が三成に近づいてきた時、ヴァンパイアの牙に三成は初めて恐怖を感じた。
抵抗しようとするも、ヴァンパイアの力のなんと凄まじいことか。
家康の太い両手が、三成の身体を締め付け、呼吸すらままならない。

「・・・・う」

喰われる、そう確信したその時

「家康、戯れはいい加減にせよ」

吉継の、低く冷たい声が響いた。
それと共に、何かがぶつかる音と、壊れる音。
三成の身体が自由になる。恐る恐る目を開くと、家康の姿は無かった。
代わりに吉継の顔が目の前にある。

「大事ないか」

優しげに呟くと、吉継は三成の目元を指ですくった。
そうされて初めて、三成は泣いていたのだと気付いた。

「・・・・・恐かった」

「ぬしの血は特殊なのだ」

吉継は、赤く染まった三成の手首を舐めた。
全く、嫌な感じはしなかった。むしろ吉継になら皮膚を牙で食い破り血を吸われても抵抗などしないのだが、当の吉継は舐めただけで満足したようで目元を細め笑った。

「さて、家康」

「あだだだだだだ・・・・刑部、本気を出したな」

声のほうを見ると、壊れた壁の欠片の山が動いた。
そこから、頭を押さえ家康が立ち上がる。
吉継の力で、吹っ飛ばされたらしい。

「ぬしが阿呆なことをするからであろ」

「血の匂いがしたから・・・・ついな」

「よりにもよって三成を襲うとは・・・・・・今度やろうとすればこれだけはすまぬぞ」

「ははっ・・・すまんすまん」

あまり悪びれた様子も無い家康を、吉継は睨んだ。

「三成、すまんな」

そう言って笑った家康を見て、三成は吉継の背に隠れた。










反省
なにこれ
元ネタの吸血シーンがえろいので吸血シーンを書きたい
あれですよ、恐らくは三成は実はヴァンパイアで今は亡き豊臣夫婦にヴァンパイアの血を封印されてて、吉継が吸血したら復活したりするんですよwwwwwwww
あときっと元親は元就の下僕かなんかですよね、うん
毎日毎日毎日血を吸われてるんじゃないかとかいう妄想
元ネタがめちゃくちゃ少女漫画でおもしろかったです。
ヴァンパイア大好き
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