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〜霧野side〜

「せーんぱいっ」

そう話かけてきたのは狩屋だった。
俺はなんだ?と返した。すると狩屋は

「俺とデートして下さい!!!!」

といってきた。俺は書いていた部誌から手を止めてしまった。

「・・・は?」

と俺は返事をした。

「だーかーらーそのまんまの意味ですよ、先輩!!」

俺はそういわれるなり硬直してしまった。
何を考えているんだ?こいつ。俺は男だぞ?

「なんで男とそんな事しなきゃいけないんだ。」

「だって先輩が可愛いから」

「可愛いって言うな」

そう言われるとイライラして仕方がない。
なんたって、俺は男なんだから。

「んで、してくれるんですかー?」

「絶対嫌だ。」

「なんでですかー」

「俺は男だ。男同士でそんなことしたくない。そもそも他の奴に見られたらどうする?」

「別に外で歩くとは言ってないですよ?それに男同士でもいいじゃないですかー」

「俺がよくない。」

「一生のお願いです。」

「嫌だ。」

「お願いのお願いのお願いです。」

「嫌だ。」

「霧野先輩のばーかっ」

プチン。
俺の中で何かが切れた。

「狩屋、先輩に向かってその口の利き方はなんだ?」

「・・・チッ」

「こら(怒)」

「・・・いってぇ」

・・・あ。やってしまった。
ついついほっぺたを、しかも平手で叩いてしまった。

「ごめん、狩屋!痛くないか?シップいるか?」

「・・・らいじょーぶれふ。」

「絶対大丈夫じゃないな。・・・ほんとにごめん、狩屋」

そういうと俺は狩屋を抱きしめた。

〜狩屋side〜

・・・この人はいつもこんな感じで、よくやらかしては謝ってくる。
まぁ俺が悪いんだけど。
抱きしめてくれるのが嬉しくて、いつもちょっかいだしては怒られて。
叱ってくる霧野先輩はむかつくけど、でも、なんか好きで。
よくわかんないけど、いつの間にか大好きになってた。

「せん、ぱい、」

「ん?」

「・・・どこにも・・・行かないで下さい。」

「大丈夫、俺はここにいるから。」

小さい声だけど、はっきりと、聞こえるように言った。また霧野先輩も小さい声だけど、はっきりと聞こえた。
こんななんでもないコミュニケーションが俺にとっては嬉しくて。
それをわかってくれてるであろう、霧野先輩が大好きで。
こんな幸せがずっと続けばいいなって、俺はずっと思っていた。



アリシア様からフリーリクエスト頂きました!
相変わらず駄文ですみません。
ありがとうございました!

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