この手に掴んだ幸せを(ぬら孫) | ナノ

▽ 終わりは突然に

““Hold up!!””


小学生の頃だろうか。ある日、突然思ったんだ。
「あぁ…つまらないなあ。」って。
別にいじめられていた訳でもない。
ただ、学校でも身内でも、いつも人間関係に嫌気がさしていたのは事実だ。


“”Don’t move!!””


中学の時はなぜか無性に死にたかった。でも両親のことを考えると死ねなかった。いや、自分で死ぬのが怖かったのかもしれない。だから事故や通り魔で自分が死ぬことを願っていた。


“Hey, you.”


それでも何とか生きてきた。高校を卒業して、大学にも入った。根暗な性格が直ったとは言い難いけれど、それでも気が付いたら「死にたい」と思うことはもうなかった。


“Keep your hands up, and just follow me.”


「死にたい」って思うどころか、今はボランティアやら留学やらで大学生を一生懸命やっている。むしろ今は死にたくない。生きたいんだ。

でも、もう手遅れかもしれない。


““Arrange a flight!! Or, I’m gonna kill her!!!””


留学中でまさかこんな目に合うとは…。


“”Stop! Calm down and release her!!””


親孝行もしてないのに。念のため遺書でも書いときゃよかった…。


“”I’m not joking!! There are more hostages!!””


パー――――ン


親より先に死ぬなんて最大の親不孝なのに。
恩返しもしてないのに。
もっと日頃から感謝の気持ちを伝えておけばよかった。

結局私は、異国の地で家族を思いながら、あっけなく死んでしまった。


――――ごめんなさい。
でも、ありがとう…。




≪英訳という名の簡単説明?≫

犯人「手をあげろ!動くな!…おい、お前。」
夢主『(おっふ…私か。)』
犯人「手をあげたままついてこい。」

(移動)

犯「飛行機を手配しろ!でないとこの娘殺すぞ!」
警「待て!とりあえず落ち着いて彼女を放せ!」
犯「俺は本気だ!人質はこいつだけじゃねーんだからな!」

パーン(銃声)

夢『ぐはあっ!』




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