Ｑ、お二人は学生時代お付き合いをしていたと聞きましたが、お互いのどのようなところに惹かれたのですか？


「えっっっ………！？……いや、ちょ、何、その、えっ……？」


「いきなりけっこう恥ずかしい感じの質問来たね……どうするさゆりちゃん？」


「いや、だって、あれは昔のことだしっ……そんなに、覚えてないんだけど……どこに惹かれたとか……」


「う〜ん……ボクも、いざ挙げてみてって言われると一寸迷うなあ……でも、最初はやっぱり、見た目というか、雰囲気かな。高校の時に初めて教室で見て、ああ、なんか綺麗だなあって思って、話しかけてみたいと思ったんだ」


「え……(ちょ、嘘、初耳なんだけど………)」


「あとは、どうだろう、普段はクールで何でもできるようなふりしちゃうんだけど、実は泣き虫だったりとか……あと、すごく他人思いで優しかったりとか……う〜ん、挙げるときりがないかな、っていうのが正直なところかも」


「はあ…………！？別に私はそんなんじゃ………」（って、ていうか、何でそんなに覚えてるのよ……）


「まあ、ボクは、そんな感じだったかな。さゆりちゃんは？」


「えっっっ、そ、そんなの、別に、私が答える必要ないじゃない」


「いやいや、だって、お互いにどこに惹かれたんですか？でしょ。さゆりちゃんも、ボクのどこを好きだったのか答えないと」


「え！？そ、そんなの答えられるわけ…………！！」


「もうさゆりちゃん、大事な大事な読者様のためだよ？そうじゃないとしても、気になるし……さゆりちゃんがボクのどこが好きだったのか。ほら、それに、昔のことだし、ね？」


「え、だって、そんなこと言われても………！昔、谷崎の好きだったところなんて………その……」


「…その？」


「いや、なんというかその……や、やさ、優しいところ、とか」


「…………！」


「…………そ、そんなところ、かしら」


「…………」


「…………ちょ、一寸、何なのよこの沈黙！？何か言いなさいよ！？」


「…………いや、その」


「…………はあ？……え、何自分の頭殴ってるの、大丈夫？」


「いや、大丈夫……大丈夫だから、うん……」


「…………あ、そう」（……ほんとに大丈夫かしら）


「うん…………」（やばい、さっきのさゆりちゃん可愛すぎて抱きしめるところだった……）




Ａ、お互い意見を纏められずに慌てる。




うるる様、企画参加ありがとうございました！