黒子誕


黒子っちはぴば!

朱音「黒子くんはっぴーばーすでーーー!(だきっ)」
黒子「……」
朱音「ああ、このうっすい胸板…黒子くんだ」
黒子「……」
赤司「朱音。そろそろ離れようか?」
朱音「!!う、うん(こっわ!)」
黒子「…いま、何時だと思ってるんですか」
赤司「1月31日23時57分」
黒子「深夜に非常識ですよ。赤司くんまで」
朱音「征くん一緒に来てくれてありがとう」
赤司「朱音と黒子の誕生日のためだからね」
黒子「抱き着かれて機嫌が良くなったのはいいですけどボク寝てたんですよ?イライラしかしないんですよね」
赤司「すまないね、事情があって」




朱音「フンフフーン♪」
赤司「ご機嫌だね」
朱音「征くん見て見て、編み終わったの!」
赤司「ああ、最近ずっと編んでたね、マフラー。綺麗に出来てるよ」
朱音「でしょ?良かった〜今日までに作らなきゃと思ってたの」
赤司「…どうして?」
朱音「ちょっと。征くん覚えてないの?1月31日は黒子くんの誕生日だよ!!!」
赤司「……うん」

朱音「忘れてたの!ひどい!十何年の付き合いなのに!!」
赤司「…朱音、よく聞いて」
朱音「なに?」
赤司「黒子は東京に住んでる。俺たちはいま京都にいるね」
朱音「……うん?」
赤司「今日中にはもう東京には着かないよ」
朱音(絶望顔)
赤司「朱音、」
朱音「…………」
赤司「…明日、夕方からなら空いてるから飛行機予約とっておこうか。一緒に行こう。当日じゃなくても黒子は喜んでくれるよ」
朱音「やだ」
赤司「朱音」
朱音「…一つ言うこときくから、今日中に黒子くんのとこ連れてってくれる?」
赤司「…なんでも?」
朱音「うん…」


赤司「というわけでね、自家用で飛んできたんだ」
黒子「軽く使われてるじゃないですか」
朱音「(肉を切って骨を断つよ!)」
黒子「(寧ろ赤司くんの方がそれだと思いますけど)」

黒子「ていうか知り合いと思われたら迷惑なので本当止めて欲しいです」
朱音「マフラー使ってね!」
黒子「相変わらず話聞きませんね」
赤司「黒子の家にこたつはある?ちょっと入ってみたいんだけど」
黒子「君もですか!」

朱音「こたつぬくぬく〜」
黒子「ここで寝たら服に皺つきますよ」
朱音「……うーん」
赤司「ここ最近ずっと朱音はマフラーばかり編んでたんだ。俺がいても関係なく。当然俺のだろうと思って邪魔もせず見守っていた」
黒子「はあ」
赤司「僕の気持ちが分かるか、テツヤ」
朱音「(!!えっ入れ替わった!!?そんなに衝撃だったの!)」
赤司「帰ったら約束を聞いてくれるね、朱音」
朱音「う、うん……もちろん…」

黒子「(ご愁傷さまですといいたいところですが、ボクのためですし…少し気の毒に感じてきました……)」


まだまだ朱音に甘い黒子っち。

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