溺愛系彼氏

「名前!」
「涼太」

愛しの彼女を見つけた黄瀬は水を得た魚のように輝いていた。まだ部活中だっていうのに黄瀬の彼女、名前さんを見かけるとすぐこれだ。笠松は呆れと共に気まずさを感じた。モデルである黄瀬のファンは多い。毎日何人かは体育館に黄瀬目当てで見学に来る女子がいる。そんな中黄瀬の彼女である名前さんは中々見学に来ない。

「ダメっスよ!バスケ部なんか男がいっぱいなとこなんか名前を入れられないっス」

そう口にした黄瀬はどこまでも本気だった。顔も良い。キセキの世代と呼ばれ運動センスもズバ抜けている。なのに彼女に関することになるととんでもなくイタい人になる。
中学の頃からずっと片思いで卒業だから告白したらオーケーだった。ようやく結ばれたと語呂する。

「おい黄瀬!まだ練習終わってないだろ!」
「ね、名前さっき調理実習だったんスよね?俺に作ってくれた?」
「え?あの先生はその場で食べないと怒るから涼太のなんかないよ」
「えー!すっげえ楽しみにしてたのに」
「黄瀬ェ!!」

海常高校の獲得したキセキの世代、黄瀬涼太はそれはもうウザいほどの彼女馬鹿である。

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