「ねえ名前」
「んー」
「キスしよう」
「は?」
「うわ、その反応冷たくない?」
「いやいや友達にいきなりキスしようっておかしいでしょ」
「えっ」
「えっ」
「名前…俺のこと友達だと思ってたの…?」
「ツナ…私のことなんだと思ってたの…?」
「もちろん恋人」
「…えええ!?」
「いやこっちがえええだよまじかよ!じゃあ名前が居眠りしてる時とかのあれはどういうことになる……」
「あれって?…なんかしたの」
「大丈夫だよ。今からでも付き合えばなんの問題もない」
「ちょっと待ってよあれってなに!?」

なんにもなかったけど何かしたみたいに話す計算綱吉くん。
結局言いくるめられて付き合うようになるとか。



「野菜ジュース飲みたい」
「ふーん」
「…飲みたいな」
「買えば?」
「誰かに無理矢理遊園地連れてかれたせいで金欠」
「あんだけはしゃいでたくせに良く言うよ」
「…ジュース」
「誰かに頼めば」
「隼人、お金貸して」
「は?ふざけんな」
「ツナが獄寺から借りろって」
「なっ……そ、そういうことなら…」
「ちょっと勝手に俺の名前出さないでくれる?獄寺くんも貸そうとしない!」
「だってほんとに飲みたいんです野菜ジュース」
「…後で返せよ」
「……キス1回、とか」
「お前のキスは高々100円ちょっとの価値だってこと?ふざけんな」
「、ツナ…!」
「(俺、そっと立ち去るべきだろうか)」

付き合うと本性出て俺様っぽくなるけど惚れてるのは変わらない、みたいな。



「よく少女漫画ではさ、イケメンライバルが出てきて女の子横取りしようとするけどそういう展開とか普通ないよね」
「お前自分が少女漫画のヒロインだと思ってんの。痛い」
「ちげーよ。漫画の話だよ」
「さあね、彼氏がしっかりしてないんじゃないの」
「そう?男の子の視点ってやっぱ違うんだね」
「変な虫がたからないようにとか全然考えてないじゃん。散々放っておいてそのせいで色々もめて終盤ぐいぐい攻めて仲直り。最初から裏で手回してれば良いんだよ」
「なんか今危ない言葉を口にしたような」
「ま、俺の場合名前モテないから問題ないけどね」
「……そういえばこの前一緒に帰ろうって男の子に」
「十代目!分かりましたよ!やっぱりC組でした!!!」
「……C組って」
「ああ、名前は気にしなくていいよ」
「笑顔が恐ろしくて聞けない…」


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