呆れた日





執務室で社長と2人。社長は机に片肘を乗せ頬杖をついて私の方をじいっと見ている。なんだろう、最近よく見られてる気がする。確か…この人にお茶を煎れた日ぐらいから。なんかやらかしたっけ。……まさか、社長の部屋にあったカップケーキ食べたのバレた!?


「…社長」
「ん?」
「ジロジロ見てなんですか」
「べっつにー」
「何ですかそのノリ」


ツッコむとなぜか機嫌が良くなったらしい。ふふん、と笑顔になり口笛を吹き始めた。よく分からない。


「あの、社長」
「なに」
「私特訓しなくていいんですか」
「………うん。いい。だから雲雀さんと2人で特訓しなくていい。…今はね」
「今は?」


首を傾げると社長はニッコリした。この笑顔はやばい。今までの経験からすると良い話じゃない。嫌だわーこの笑顔。


「三咲」
「はい」
「来週、出張に行く」
「そうですかーあ。…………って、え、ちょっと、聞いてませんよそんなの!」



「まあ同じ様なお偉いさん達と会食してぱーっと話を合わせるだけなんだけどね」
「さすが大企業。ドラマみたいですね」
「ま、そういうことだから。来週よろしくね」
「分かりました。お気をつけて」
「なに言ってんの、三咲も行くんだからな」
「え?……ちょ、私も!?だから聞いてないって!ていうかそういうの秘書も着いてくんですか」
「ちゃんと荷造りしとけよ」


ああ、こいつわざと言ってなかったな。意地悪で俺様で、この人の言うことはやっぱり滅茶苦茶だ!




呆れた日
「ホテルは最上階全室借りるか」
「なんですかその無駄使い!2人なんだから2部屋でいいでしょーが!」
「え…狭くない?」
「何がどう狭いのか説明してほしいくらいだ」


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