「しょうと!! よんだよ! こんしゅうの!」
「………」
「しょうとなんであんなにかっこいいの!? どうして!? かっこよすぎた!」
わあわあと足元でぴょんぴょん跳ねる牡丹を抱き上げた。なんだこのかわいいの。
「やおよろずさんいいなあ! わたしもあんなこせいがほしかった!」
「牡丹はその個性でいい」
腕の上で大人しくしようとしない牡丹の頭を撫で、八百万の個性を持った牡丹を想像した。
…ああ、服が破れるのもいいかもな。
「しょうとはほかのくらすめいともよくみてるんだな! さすがだな!」
「覚えておけば役に立つからな」
「…そうだなあ…わたしもやくにたてる?」
「ああ、立ってる」
「どこらへん?」
「………」
一瞬沈黙して、牡丹を抱き締めた。わぁーと嬉しそうに短い腕を首に伸ばしてくる。
「癒される」
「しょうとのいやし!」
「必要だ」
「わーい!」
ふにふにと柔らかい頬が顔に当たる。もとの牡丹からは想像つかないな、なんて思いつつ、その頬の感触を楽しんだ。
「しょうと、つぎはどうなる? すごくきになる。しょうとかっこよかった」
「さぁな」
「そーかー…」
うーんと唸って、はっと頭を持ち上げた。どうした。
「しょうと!」
「ん」
「がんばって」
「…ああ」
真剣な目で。
牡丹はだいじょうぶ、と囁いて肩に頭を預けた。…別に、緊張なんかしてねぇ。
「ちょっと、しょうとこわかった」
「………」
「わたしといるときはあんなかおしない」
「…したら泣くだろ」
「それくらいじゃなかないとおもう」
「安心しろ、しねぇから」
「してもいいよ、ずっとやさしくなくていい」
小さな手で頭を撫でられる。小さいくせに、目だけはいつもの牡丹だ。
真っ直ぐ、俺だけを見つめる瞳。
「わたしは、しょうとがよわねをはけるばしょだ」
「…それはどうだろうな」
「ええ! せっかくかっこつけたのに!」
ぽかぽかと肩を殴られる。痛くはない。
「しょうとのばか! ぷりんちょうだい!」
「わかった」
「てづくりがいい! つくろ!」
「…わかった」
面倒だが、牡丹の機嫌を直せるなら安いもんだと準備を始めた。
20150202
―――
アトガキ
読みました開幕2ページでもう死ねました
次センターカラーで焦凍描かれるんですかね、とても楽しみです
クソ親父と言い放っていたエンデヴァーとの確執早く知りたいですね
八百万さんの腕に焦凍の太腿が乗ってるんだなあと思うと牡丹はヤキモチも焼いちゃうわけです
今回はやはり常闇くんですかね、一番は
楽しみにはしていましたが想像以上に格好良かったです
かっちゃんはもう見てて楽しい
拍手用ページでの感想垂れ流しすみません
小さい牡丹と面倒を見る焦凍にお付き合い頂ければと思います
拍手ありがとうございました
文章の糧にさせていただきます