「誰かいらっしゃるようですわ。
黒い執事さんとうさぎ?」


―――……

一羽「生肉ー」

璃黒「無いですよ」

一羽「今、机ニ乗ッテルジャン」

璃黒「これは、緑南嬢のご要望なんです。大体、ウサギが肉を食べるとでも思ってるんですか?キャベツでもかじっていなさい」

一羽「誰ガキャベツナンテカジルカ。オ前ハ、今ヲトキメク女ノ子が、生肉食ベルトデモ思ッテンノ?」

璃黒「私が、騙されたとでも?と言うより、今をときめく淑女が、『ルーク、私生肉たべてみたいな!』なんてチンケなエイプリルフールしますか。」

一羽「生意気言ウナ。執事モドキ」

璃黒「何をおっしゃいますか、このウサギもどきが。実はウサギの皮を被った狼なのでは?」

一羽「ソレヲ言ウナラ、羊ノ皮デショ。モドキ言ウナ。ソレニ、僕ホド、ウサギラシイウサギ少ナイヨ」

璃黒「ご冗談を。君をウサギだと認めたら、赤村君宅のポチ吾郎さんだって、ウサギになってしまいます。君も、ポチ吾郎さんに倣って少しはいい子にしたら如何です?」

一羽「イイヤ、璃黒。奴ハ結構策士ダヨ」

璃黒「へ、そうなんですか?お話しした限りでは、礼儀正しくて良い猫(かた)だとばかり……」

一羽「僕ハ見タヨ。去年ノバレンタインデーナンカハ……」

璃黒「ええっ!?で、では、あの時の……」

一羽「アア、ソレハネ……」

璃黒「ちょ、そのお話しkwsk……嗚呼、良かったら召し上がられます?」

一羽「サンキュー。デネ……(チョロイナ、コイツ。後、ゴメンネポチ吾郎君)」


―――……

「……話し込んでいらっしゃるようなのでそっとしておきましょう」


湯葉様宅・赤村さん、ポチ吾朗さんをお借りしました。
ありがとうございました!




 

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