「誰かいらっしゃるようですわ……って、いたー!」
―――……
「紺野さまあぁぁぁっ!」
「うわっ! な、なんだ! ……って、白野(しらの)じゃないか」
「何でお前がこんな所にいるんだよ?」
「あら、兄上様もお揃いで。紺野様をお探ししておりましたの。お会いしとうてお会いしとうて……」
「ああ分かったから……離れてくれないか、白野」
「ううう……」
「最後までナビゲートしてやれよ。ここまで皆さんを連れてきたの、お前だろ」
「ぺたぺた……」
「いい加減にしろぉ!」
「きゃああ、引き剥がさないでくださいませ兄上様! お、お助けください、紺野さまあぁぁ!」
「紺野、白野を連れていくぞ。後は任せた」
ずるずるずるずる……
「あ、ああ……引きずっていくなんてな……。
えーと、ご覧の皆様、改めてこんにちは。紺野です。
うちの白野が、お世話になったようで……ありがとうございました。
白野は、俺の同期で同機種、木枯父の2代目携帯です。
何で今日出てきたのかは分からないのだが……大目にみてやってください。
本日は、本当ご迷惑をおかけしました」
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