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今はまだこのままで (1/4)


結果的に悠凪は、暫く幸村の家の地下で体力を回復させる事になった。

後から、柳生が物凄い形相で反対しとったが幸村がそれを認めず柳生が折れた。

ちなみにブンちゃんを含めた、なにも知らない真田と参謀には、家庭の事情で幸村ん家が悠凪を引き取る事になったとかなんとかいう理由で済ませた。

いや、普通に考えたら意味わからんが…精市、幸村(くん)だしみたいな感じになっとった。



「悠凪センパーイ!」

「あ、赤也テメッ!先輩を差し置いて!」

「ん、ん?赤也もブン太も元気でよかった」

「ただいま、悠凪。特に何もなかったかい?」

「ん?精市、おかえりなさい。何もなかったよ。今ね、ご飯?作ってたの」



そして最近、部活後に幸村ん家に寄るのが日課になりつつある赤也とブンちゃん。

ブンちゃんが心配だからとたまにジャッカルや柳生も来るが、今日は俺と赤也とブンちゃんの3人だけじゃ。

それと真田や参謀もたまに来とる。

と言うか、悠凪の格好がいつにも増して露出が高いのはなんでじゃろうか。

いや、幸村の趣味か。



「悠凪先輩!今日のワンピースも似合ってて可愛いッス!」

「ん、ん?ありがとう?雅治?どうしたの?」

「いや、なんでもなか。今日は、なに作っとるんじゃ?」

「今日は、だし巻きたまご?作った。あと、きんぴらごぼうとお魚焼いた」

「ほぅ、和食中心か。最近、よう頑張っとるのぅ。偉いぜよ」

「ん、みんなが喜んでくれるから?がんばるの。もう少し待っててね」



そう言いながら、パタパタとキッチンに戻って行く悠凪をだらしない顔で見送る赤也とブンちゃんに呆れつつ、さっきからなにかをしている幸村の元に向かう。

どうやら、誰かと連絡をしてるらしい。と言っても、多分相手は跡部だろう。

最近、やたらと悠凪に連絡をするらしいんじゃが…無視されとるらしく、幸村に定期的に連絡が来るらしい。



「あ、いいところに。仁王ならクラス一緒だし、ちょっと跡部に悠凪の事話してあげて」

「は?」

「悠凪を気に入ったんだかなんだか知らないけど、普段の悠凪の事を教えろってうるさくてさ」

「…そう言えば、あやつ…この間、帰る時に悠凪に名前呼びされとったし、無駄に嬉しそうだった様な…」

「まぁ、跡部は単純だからね。はい、俺はちょっと着替えてくるからよろしく」



微かに誰が単純だっ!アーン!?とか聞こえたがそんなのを無視して俺に携帯を預けると部屋から出て行った。


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