×
人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -

君だけにしかわからない (1/4)


相変わらず、柳生とはしくよろ出来ていないが悠凪は、何事もなく過ごしている。

ちなみにこの間、幸村に悠凪専用の魔隠の札を作って貰ったらしく。小さな小瓶に入れて首から下げている。

もう、ただの子供にしか見えない。

しかし顔は、無表情でただただ、シュールである。



「雅治?けーたいってなに?」

「…なんじゃ、携帯が欲しいんか?」

「ん?みんなにけーたい教えてって言われるから」

「あー番号じゃな。欲しいなら買いに行くか?」

「雅治持ってる?けーたい」

「持っとるよ。ほれ」



ポケットからスマホを取り出し、悠凪に手渡すと不思議にスマホを見つめている。

机にスマホを置くように言って、軽くスマホを操作して見せると不思議そう頭を傾げながらも ジィッとその様子を見ている。

そう言えば、赤也がゲームしてた時も凄い見てた気がするのう。



「これでなにするの?」

「なんて説明するのがいいかのう。遠くにいる人と会話が出来るって感じじゃな」

「ん?ん…テレパシー?」

「いや、テレパシーとは違うぜよ。赤也に電話掛けてみんしゃい」

「ん、赤也?」



口より実際に悠凪にやらせた方が早いと思った俺は、悠凪に操作を教えながら赤也に電話をさせた。

不思議そうにスマホを耳に当てている悠凪だったが、赤也が電話に出たらしく目をパチクリさせた。

本当に驚き方とかまで幼い子供みたいじゃな。まぁ、素直に顔に出るのはいい事じゃき、構わんが。

話してみんしゃいと言うとコクりと頷き赤也と会話をし始めるが…赤也声でか過ぎじゃろ。

そして暫くして赤也から電話を切る様子がなかったから悠凪にスマホを貸してもらい理由を話して通話を終わらせた。



「なんとなくわかったかのう?」

「うん。これほしい」

「ほう。気に入ったんか。なら、今度一緒に買いに行くか」

「なんなら、今日買いに行こうよ。もちろん、俺も一緒に行くよ。ふふっ」

「ん?精市だ」

「…お前さん、いつの間にいたんじゃ」

「ん?今さっきだよ。で、今日はミーティングだけだからその後に行こうか」



ホントに幸村は、神出鬼没じゃな。むしろ、こやつテレパシーかなんかで悠凪の事監視しとるんじゃなかろうか。

やたらと悠凪を構うし。

いや、悠凪が懐いとるから仕方ないんじゃろうけど。幸村にいいの?と頭を傾げている悠凪にいいよ。と頭を撫でている幸村。

なんか、色々と誤解が生まれそうじゃな。


prev|next

[戻る]